20話 * ページ21
朝日が眩して目を覚ます。のそのそとベットからおりて、大きなあくびをしながら覚醒してない目を擦り、リビングへ向かう。
｢焦凍おはよ、｣
｢風呂借りた｣
｢うん。それより上着てよ.....｣
リビングには、上裸な焦凍がいた。首にタオルをかけて、わさわさと濡れた髪を拭いている。そういえば泊まってったなぁなんて考えていると、昨日連れてきた子猫のことを思い出した。
ソファに置いたままの毛布を少しかき分けると、丸くなって寝ている子猫。背中が小さく上下していて、何も変わらずよく眠れているっぽくて安心した。
｢ほら、朝ごはんにするから服着てきて｣
｢ん｣
｢髪も乾かしてきなよ〜｣
軽く料理して、子猫のご飯も用意する。キッチンで作業をしている時、足元に違和感を感じて下を向くと、子猫が私の脚に頭をすりすりしていた。
これ食べてね、とお皿を置いて頭を撫でると、嬉しそうににゃあ、と鳴いてご飯を食べ始めた。
｢焦凍ー！朝ごはんできたよー！｣
｢おう｣
｢.......って、なんで私のパーカー着てんの｣
｢悪ぃ、なんかふわふわで気持ちよさそうだったから｣
席に着くと目の前に座った焦凍は、私のお気に入りのふわふわもこもこの部屋着を上に来ていた。
男女兼用のロング丈で、私のお尻が隠れるくらいまである、ゆるっと着れるパーカーなのに、焦凍が着るとピッタリだ。私だったらデカすぎたかなって思ったのに。
色味は女物のを選んだので、男女兼用といっても少しおかしな感じだ。
｢あ、やば！時間ない、早く食べて！｣
｢ワイシャツアイロンかけておいてくれたか？｣
｢うん、かけておいたから！急いで！｣
時間が無いので急いで食べて、制服に着替える。
焦凍の制服のシャツも前はうちにおいてなかったけど、よく泊まりに来るからもう一着買ったらしく、焦凍は家に帰らなくても大丈夫になってしまったのだ。
なんかどんどん焦凍のものが増えてく。
｢行くよ焦凍！、あれ？あの子猫は？｣
｢？さっき佑月の部屋のベットにいたぞ｣
｢じゃあ大丈夫か、いってきまーす！｣
最後に人目見たかったけど、時間が無いので、リビングにお昼用の猫のご飯を置いて家を出る。
重いかばんを持って、少し乱れた髪を靡かせながら学校までの道のりを急いだ。
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ミルフィーユ - 終わりなんですか...？悲しいですが、すっごくほっこりするお話でした。 (2020年7月3日 19時) (
レス) id: 9176ab7d5f (このIDを非表示/違反報告)
あるじゃん(プロフ) - りるるさん» コメントありがとうございます！大変励みになります...！頑張ります！ (2020年6月1日 2時) (レス) id: 99f9589e9d (このIDを非表示/違反報告)
りるる(プロフ) - 尊い(*´∇｀*)応援してます！！ (2020年5月31日 23時) (レス) id: 335947b1ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あるじゃん | 作成日時：2020年4月17日 0時
