19話 * ページ20
子猫の性別も判明したので、子猫は焦凍に任せてお風呂に入る。食器洗いもあとちょっとだからと、全部やってくれるらしい。ありがたい。
｢クラスで貰ってくれる子とかいるかなぁ〜いやいなさそうだなぁ、どうしよう｣
湯船に浸かりながらでっかい独り言を漏らす。
是非うちで飼ってあげたいけど、何せ父が重度の猫アレルギーなのだ。今は家にいないけど、帰ってきた時にどうなるか分からないので、軽く決めることはできない。父の猫アレルギーがそんな可愛いもんじゃないから。
そうこう色々考えてるうちに、全て終えてお風呂から上がる。パジャマを着て、ボーッと髪の毛も乾かして再びリビングに戻る。
｢.....しょーと、｣
まぁ、ソファ寝ちゃうの初めてじゃないしなんとなく予想してたけどさ、
リビングのソファで寝ている焦凍のお腹あたりで丸くなっている子猫。とりあえず写真を撮って、焦凍起こす。
｢焦凍、焦凍。お風呂も入ってないし寝ちゃダメ。しかもこんなところで寝たら風邪ひくよ｣
軽く体を揺すって声をかけるが、反応はない。経験上、こういう焦凍は絶対起きないので、ため息をついて携帯を手に取る。
｢...もしもーし、冬美さん？｣
『あれ佑月ちゃん！どうしたの？』
｢焦凍うちのソファで寝ちゃって、起きそうもないから今日はこっちに泊めるね？｣
『あら、帰ってこないと思ったらやっぱりそっちに居たんだ。ふふ、今日はじゃなくて今日も、でしょ？』
｢焦凍の我が家感がはんぱないよ｣
『まぁ、佑月ちゃんもいるし、そっちの方が居心地いいのかもねぇ』
｢世話するのこっちなんだけど、冬美さーん｣
『このままだとそっちに住み始めちゃうかもね』
｢あはは。そうなったら私、バカでかい轟家に住もうかな。
とりあえず今日はこっちに泊めるね｣
『えぇ、わざわざありがとうね佑月ちゃん。また今度私ともお泊まりしようね』
｢うん！する！したい！！｣
『ふふっ！約束ね。それじゃあおやすみ』
私も、おやすみと返して通話を終了する。小さな頃から冬美さんにも遊んで、よく可愛がってもらったもんだ。
また一緒にお泊まりしたいなぁ。布団に潜って女子トークしたい。それで頭撫でて欲しい。
電話してから上がったままの口角を気にせず、毛布を持ってくる。寝ている焦凍と子猫にかけてあげて、焦凍の頭と子猫の背中をひと撫でして、私も寝ようと寝室に向かった。
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ミルフィーユ - 終わりなんですか...？悲しいですが、すっごくほっこりするお話でした。 (2020年7月3日 19時) (
レス) id: 9176ab7d5f (このIDを非表示/違反報告)
あるじゃん(プロフ) - りるるさん» コメントありがとうございます！大変励みになります...！頑張ります！ (2020年6月1日 2時) (レス) id: 99f9589e9d (このIDを非表示/違反報告)
りるる(プロフ) - 尊い(*´∇｀*)応援してます！！ (2020年5月31日 23時) (レス) id: 335947b1ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あるじゃん | 作成日時：2020年4月17日 0時
