君に伝えなければいけないこと ページ47
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優太によればAはめちゃくちゃ鈍感らしい。
だから少しでも伝わるようにとLINEのホーム画をAの苗字に繋がるように仕組んだのに何も反応がなかった。
仲直りしたいって、ちゃんとAに伝えたかったのに、彼女は俺から逃げるように走っていった。
その姿をただじっと見つめていた俺の肩にジンが巻きついて元気だせと言った。ここで逃げちゃダメだろ、と。
だから、懲りずに何度も何度も接触を測った。
海人がAとデートすると言った時焦りを覚えた。
誕生日を覚えててくれたことに嬉しさを覚えた。
Aがどんどん心を開いてくれているのは分かっていた。その分タイムリミットが迫っているのもわかっていた。
Aがもうキスを済ませていたこととか、俺のアピールが全く伝わっていなかったこととか、色々なことに諦めそうになったけどもう時間が無かった。
大吾が俺の家に泊まりに来たのは俺の見送りのためだった。
大吾も俺を応援してくれているようでAを泊まりに来いと誘ってくれたり、本当は見送って欲しかったらしいけどAと過ごせと言ってくれた。
なんて誘おうかと悩んでいたらAから遊園地行こうとのLINEが来た。嬉しくて、速攻で返事をした。
その日の夕方、優太からLINEが来た。
俺の時間あげるから、ケリをつけてこいと。
ちゃんとAに伝えて、後悔すんなよ、と。
あいつらにはちゃんとAに伝えると約束した。その約束を、半分破った。
Aとの約束も、破ることになるだろう。
もう会えない。明日には飛行機に乗っておさらばだった。
紫耀もジンも玄樹も海人も優太も…大吾も。
みんな俺との最後の時間を俺のために使ってくれたのに、俺はそれを破ってしまった。
そんな罪悪感に押しつぶされても、俺はAに転校を伝えることは出来なかった。
俺は、Aの笑った顔が大好きだった。
何よりも、大切だった。
どうしたの、と不思議そうな顔をするAを胸に閉じ込めた。気持ち悪がられるなら、それで良かった。
彼女の温もりから離れたくなんてなかった。
『じゃあ、また明日』
Aはそう言った。
だから俺は
「疲れたからって遅刻せんといてな。…じゃあな」
気付かれないようにそっと、AとAを好きな俺にお別れを言った。
これで、最後だ。
そう思ったのに。
『…廉』
「…は？」
車に乗り込む直前、君は俺の前に現れた。
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さくさくぱんだ(プロフ) - 完結おめでとうございます！読み度涙が止まりませんでした…。続編是非読みたいです!!!! (2020年1月3日 5時) (
レス) id: e39a486ce6 (このIDを非表示/違反報告)
ふみか(プロフ) - 完結おめでとうございます。続編本当に待ってます！！！！！！一生のお願い！笑笑 (2019年12月15日 23時) (レス) id: cdb1cf462c (このIDを非表示/違反報告)
yimm(プロフ) - 完結おめでとうございます！afterstoryぜひ読みたいです☆ (2019年12月15日 15時) (レス) id: 72bd3737bf (このIDを非表示/違反報告)
寧々(プロフ) - 思わず一気読みしてしまったんですが、泣いてしまいました(;o;)是非after story読みたいです！ (2019年12月15日 13時) (レス) id: dfd709edb9 (このIDを非表示/違反報告)
ちな - 完結おめでとうございます！最後キュンキュンもしたし、涙も出てきて………時間があるのなら、アフターストーリー読みたいです！楽しみにしています！！ (2019年12月15日 9時) (レス) id: 047315094b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柚木 | 作成日時：2019年10月16日 22時
