その答え ページ15
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「テスト前に何しとんやろ、俺ら」
『はは、本当だよ』
なんとなく立寄った公園でブランコを漕ぐ。そういえばブランコ好きだったな、何年もご無沙汰だった。
でも思いっきり漕ぐ気分に離れなくてゆらゆらと揺れる程度に軽く漕ぐ。
夏から秋へと移った風は涼しかった。
「信じられへんと思うけど、俺本当にAと仲直りしたいって、思っとる。俺のこと嫌いかもしれへんけど仲直り、したい。」
『…うん』
「うざかったらごめん。でも俺、これからも教科書借りにいくからな」
『…なん、で今更？』
「…、ん？」
『…なんでもない』
ここで深く聞かなかったのは濁されるほど話したくないことを無理に追求することそのものが嫌いなだけだ。別に永瀬を思って、とかそんな優しいことではないのだが、彼は私に小さくお礼を言った。
『ねえ、永瀬』
「廉」
『…今度ね』
「…絶対やからな」
『うん。…ねえ、今度は私に教えて。永瀬のこと』
少し寂しそうな顔をしていた永瀬は、意地悪そうに笑って。
───どんと来い。
『身長』
「175」
『体重』
「53」
『うわ…好きな食べ物』
「…ハンバーグ、とか」
『嫌いな食べ物』
「アスパラ。グリーンピース。コーン。あれは絶対飾りやん。食えん。」
『あ、グリーンピースとコーン私も嫌い。…好きな人はいいや。嫌いな人は？』
「女」
秒で女と返す永瀬に苦笑いをする。
そんな私の表情に何を思ったのか分からないが永瀬は罰が悪そうにいや、そうじゃなくて、と言い始めた。
「あれや、あれ…A以外の女が嫌い」
『…なんも買わないよ？』
「それ目的で言っとらん、アホ」
永瀬のペースに乗らないように『あっそ』と冷たい返事をするが、永瀬には読まれているのかもしれない。フッと隣で笑う彼を睨み、また同じ質問を投げかけた。
『私の事、どう思ってる？』
永瀬は、待ってましたと言わんばかりの顔で、こう言った。
「大事な人」
＊
ｰｰｰ俺のこと、どう思ってる？
ｰｰｰわかんない
ｰｰｰそっか
ｰｰｰでもね、永瀬
ｰｰｰわからない、わからないけど。
ｰｰｰ嫌いなんかじゃ、ないよ。
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さくさくぱんだ(プロフ) - 完結おめでとうございます！読み度涙が止まりませんでした…。続編是非読みたいです!!!! (2020年1月3日 5時) (
レス) id: e39a486ce6 (このIDを非表示/違反報告)
ふみか(プロフ) - 完結おめでとうございます。続編本当に待ってます！！！！！！一生のお願い！笑笑 (2019年12月15日 23時) (レス) id: cdb1cf462c (このIDを非表示/違反報告)
yimm(プロフ) - 完結おめでとうございます！afterstoryぜひ読みたいです☆ (2019年12月15日 15時) (レス) id: 72bd3737bf (このIDを非表示/違反報告)
寧々(プロフ) - 思わず一気読みしてしまったんですが、泣いてしまいました(;o;)是非after story読みたいです！ (2019年12月15日 13時) (レス) id: dfd709edb9 (このIDを非表示/違反報告)
ちな - 完結おめでとうございます！最後キュンキュンもしたし、涙も出てきて………時間があるのなら、アフターストーリー読みたいです！楽しみにしています！！ (2019年12月15日 9時) (レス) id: 047315094b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柚木 | 作成日時：2019年10月16日 22時
