rainbow box！ 3rd

暗くて甘い ** ページ7

崇裕




電気が消えてから、非常ボタン使っても外部と連絡とれんくなって。




衣装やからスマホもないし時計もないし、

んー、いつまでこんなんなんやろ 。






重岡「 …ごほごほっ、 けほっ ごほっ」



しげの咳もさっきからやけに酷なってる 。


濱田「 苦しいな〜… 、て、熱上がってへん？」



背中をさするとさっきよりもはるかに高い体温が伝わってきた 。




重岡「 ちょっと … 、寒いかもしらん ケホケホっ 」


暗いから顔色とかはよう見えへんけど 、
半分くらいしか開いてない目は今でも零れそうなほど潤んでる 。


めっちゃ熱ありまっせって顔しとるやん…





重岡「 ごほごほっ、げほっ、ひゅっ 、ごほごほっ」


濱田「 咳ひどいな 、これも着とき」



衣装やけど俺の上着を羽織らせてやる 。

電気は消えてんけど冷房はガンガンで、
こりゃあ熱のあるやつにはキツイよな…




重岡「 こんな時やけどさ、 ちょっと寝てて、ごほっ ええ？ 」


三角座りして頭を膝の上に伏せたんやけど 、
やっぱり咳が止まらんくて 、

壁にもたれてみたり、頭を上げて上を向いてみたり体勢探ってる 。





重岡「 … ん、 ごほごほっ、 ごほっ！ っ、はぁ 、はぁっ」


濱田「 どないした？キツイ？」



いや、きついのは当たり前なんやけど、
ちょっと様子がおかしくて 。


咳の仕方も風邪の感じとちゃうくなってきたし 、
さっきまで怠くて動くのも嫌そうやったのに 落ち着かないし 。



重岡「 ごめっ、はまちゃん 、 ふぅ、は 、 手 かしてっ」



慌てて掴んだ手は熱くて汗ばんでて、
何よりガタガタ震えてて 。



しげの焦ったような諦めたような不安げな瞳が怖くて

思わずそのまま抱きしめる 。





濱田「 苦しいな〜、 もうちょっとやと思うでな、大丈夫大丈夫 」


重岡「 ごほっ、っ、げほっ、はぁはぁ、 ごほっ」




整わない呼吸と、こんなに熱いのに震える身体が

ちょっとでも楽になるように。




ゆっくり、ゆっくり、
ただ さすっていた。

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