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ライバル *** ページ12

照史






桐山「しげ、そろそろ着替え始めるで」



重岡「 … ん 」




あれから楽屋で3時間くらい寝てたしげ 。

起きてからぼーっとしてるから 声をかけた。



いつもならもっと早く着替えれるやろうけど、
身体怠くて ゆっくりやろうし、

開演前に薬飲ませたいし 。




濱田「 しげ、着替え手伝ったる 。熱測って待っとき」


崇裕が早く着替えて 、しげを手伝ってくれるみたい 。




Pipi…



桐山「鳴ってんで、見せて」


体温計鳴っても 、気づかんで虚ろな目でぼーっとしとる。



うわ、39.2℃ 。


早めに解熱剤飲ましたらなあかんな。






中間「 しげ、大丈夫?そろそろ円陣行こうか」


神山「大丈夫?身体支えよか?」



なかなか立ち上がれないしげをみて、みんなが次々声を掛けて 。




見かねておれが手を出した 。

真っ赤な目が こっちを見つめて。



重岡「 どーしよ… おれこんなんで 、ちゃんとっ」




濱田「ちゃんとやろうとせんでもええよ」


小瀧「せやよ。俺らで支えるからさ」



みんな優しく声をかけるけど、

…ちがう。



今不安なしげに必要なのは 、たぶんやけど喝っていうか 。




桐山「 無理してでもちゃんとやるんよ。



重岡大毅はこんなもんか?違うやろ?

絶対できるから大丈夫や。


それに、こっちはこんなにお前支える準備出来てんねんで。
ちゃんとのっかってこいや。」


ちょっと厳しいかなと思ったけど 。

ほら、目にひかりが灯った 。



自分に厳しすぎる俺のライバル 。

誰かに信じてもらったほうが、きっと気持ちは楽になる。






重岡「 …うん、 っし。 大丈夫、出来る。」



桐山「よっしゃ、さすがや。」





熱い手が俺の手をつかんで立ち上がった。

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作者名:こゆ | 作成日時:2016年3月25日 1時

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