第20話 ページ22
グリーンとレッドとお別れしてから何日かたった
今はジョウト地方にある私のお母さんの実家にいる
私の祖父母達はお父様と似たような人達だ
ちなみに､私には母との思い出はない
正確には､気付いたら周りに母親がいなかった…といった感じだ
なので､私は母の姿は写真でしか見た事がない
お父様に1度だけ､お母さんについてきいたことがある
そして､二度と母について聞かないと心に誓った
理由はまぁ…察して欲しい
そんな母についてだが…
何故か記憶に残っているのが歌だ
以前､パルキアに歌ったものがそうだ
私にもこの歌についてはよくわからない
ただ､この歌は子守唄としては結構有名らしい
ついこの前､パルキアにせがまれて歌ったのをグリーンとレッドが聞いて､そう話していた
…だとしたらそれは本当に母が歌っていたのか?
CDとかのじゃないのか?
わからない
けど､すごく優しくて…綺麗な声だったから…
出来ることなら､1度でもお母さんと会ってみたい
『…』
｢おぉ…この子が…我々の救世主…｣
｢なんと可愛らしい｣
｢まだまだ不出来な所も多いですがね｣
｢いやいや…貴方様に似て聡明そうなお子で…｣
お父様と似てるとか…嫌だな
私達の親族に会うと皆口を揃えて“救世主”っていう
息が詰まる
…こんなところに居ないで､ジョウトにいるポケモン達と触れ合ってみたいな
｢ぱるぱるぅ!!｣
『!!』
───
一瞬だった
私がふと､望んだら次の瞬間見知らぬ森の中(デジャヴ)
なんか…だんだん慣れてきた気もする…
『…ありがとう､しんぱいしてくれたんだね』
｢ぱるぅ!｣
｢メソ…｣
｢フカ…｣
『うん…あんまりながくそとにはいれないのわかってる…あと､ひとにみられないようにしなくちゃね』
ゴロリと草の上に寝っ転がる
木々の隙間から漏れだしている陽の光に目を細める
外の空気はやっぱりいい
本当の事をいえば､正直ガラルに戻らずこのまま森の中で暮らしていたい
ガラルに帰ったら…勉強する時間も一気に増えて…また地獄みたいな日常に戻る
痛いのは嫌いなのに…
グリーンとレッドの顔が思い浮かび､思わず目が潤む
たのしかったなぁ…
はじめての友達
私の事､覚えててくれるかなぁ…
｢ぱるぅ!｣
｢メッソ!｣
｢フカァ!｣
『…ふふ…なぁに』
この子達は…私の気持ちを察してくれたのか､気を紛らわせるためかまた歌をねだっている
…しっかりしなきゃ
平気…大丈夫……
私にはこの子達がいるのだから
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ユキ - 等身大カビゴン雪だるまってw雪だるまの下り面白い (2022年10月26日 20時) (
レス) @page35 id: 785e1889ff (このIDを非表示/違反報告)
みずの - このシリーズに今まで出会えなかった事が悔やまれるほどに面白くて素晴らしい作品ですぅ....(泣)))ありがとうございますぅうう""" (2021年6月21日 14時) (レス) id: f49d756fab (このIDを非表示/違反報告)
浅葱(プロフ) - パルキアの心の声？みたいなのがすごい好きで一人で笑ってます！ (2020年10月25日 19時) (レス) id: 2cbd1529ad (このIDを非表示/違反報告)
さたぽ - 人物紹介？なのかな？それがめっちゃ面白いんですがwwwww最高ですねwwww (2020年6月7日 13時) (レス) id: ac2614cbe5 (このIDを非表示/違反報告)
ミキ(プロフ) - もしやTRPGやってます…？SAN値チェック出てくるたびに笑いを堪えてます…！ (2020年2月29日 19時) (レス) id: cf2a49dd6e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒梨 | 作成日時：2020年2月10日 19時
