美 形 兄 弟 《 ＨＳＪ 》

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慧side




俺らの両親は侑李が産まれてすぐの二年前に事故で亡くなった

突然のことで、亡くなった当時から一年前まではこの家に笑顔なんて一つもなかった

けど今はみんな笑っている。それは決して両親を忘れたとかじゃない

いつまでもクヨクヨしてられないし、精神的にも大分落ち着いてきたから




にしても今日は良い天気だ。母さん達が笑ってんのかな…なんて


すると、宏太が目を擦りながらリビングに入ってきた




宏「…、はよ…。お前今日日曜だぞ、早いな…」

慧「侑李に起こされた」

宏「保育所の日は中々起きねーくせに…。可愛いから許すけど」




宏太は侑李にとっては父親のような存在で、弟である俺らも頼りにしている

家事は出来ないけど勉強教えてくれたり、色々相談事もするんだ

因みに、元々お金持ちな家柄ってのもあるわけで金銭的には余裕がある

でも侑李以外はバイトも頑張ってるし、物欲もこの兄弟はあまり無いから平気だ




雄「うっわ、このサングラスかっけぇ」




いや、一人ズバ抜けて物欲者のチャラいのがいたな…。中身はただの園児なんだけどね

しかし雄也は頭が悪いわりに勉強は頑張ってきたらしいから大学は推薦で行けるみたい

そして俺が一番よく相談する相手で、なんというか…良い兄って思う…ときもある




涼「大貴これ捨てるぞ」

大「はぁ！？これは大事なフィギュアなんだよ！ほら、ここのカーブいいだろ！」

涼「こんな変なロボットのフィギュアなんて飾る価値もねーわ」

大「お前ふざけんなよ！なら涼介のお気に入りのピアス捨てるぞ！！」

涼「そのロボットとピアスじゃ比にならねーよ！」




で、我が家のムードメーカーの大貴はいつも賑やかだ

テストは毎回欠点ギリギリで、寝坊男で、それのどこがいいのか分からないがモテるらしい

でも優しいのは胸を張って言えることだし、可愛いところもある



そしてそんな大貴の相方をしている涼介はみんなの母親的存在

家事は出来るし、侑李の面倒も見てくれるし、頭は普通だがサッカーは凄いみたい

おまけにあんなに綺麗な顔してるからモッテモテらしいね




侑「ぁ、おーのきゅんっ、にぃにっ、」

慧「そうだねぇ、かっこいいねぇ」

侑「しゅきぃ」




で我が家の天使である侑李は二歳にして大野君ファンである

でもそれ以上に俺らのことが好きらしく、お兄ちゃん達デレデレだよ

なんてったってチワワみたいな顔してるもん。ずっと膝にいてほしいよね

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