少女を見て ページ13
リリア視点
初めて見たとき、女子だとすぐわかった。
見たら誰でもわかるであろう。
ニコニコと和やかで、明るい
背はわしよりも高いが、華奢な体つき
なのに武道の心得もあるときた。
気になるのは、寮分けのときじゃ。
あとから学園長に言われたのじゃが…
クロウリー「えーと、新入生のAさん？でしたっけ。その人なんですが…ディアソムニア寮だけでなく、イグニハイド寮の素質もあるようです。」
わしらが鏡の間に出たあと、闇の鏡がそう伝えたようじゃ。
わしとしてはディアソムニアにいてほしいものだ…マレウスも気に入っておるし…
まだ本人は知らないようじゃし、伝えなくても良いか。
それに、あの空間も気になるのう。
真っ黒に塗りつぶされた…あのセカイというもの。
そこにいたA…
誰かの想いで作られたセカイ…
そこにもう1人女子がおった。確か…ミクと言ったか。
その者も不思議なやつであった。
〜回想〜
A「私ではないですよ〜！そろそろ私は失礼しますね！」
そう言って、キラキラと光に包まれてAは行ってしまった。
静まり返ったセカイ…不気味な場所じゃ。
それにしても…誰かの想い…誰の思いなんじゃ？
1人で考えていたそのとき
ミク「…ねぇ」
1人の少女が話しかけてきた。
制服のようなものを着て、無表情な…
リリア「自己紹介がまだじゃったな。わしの名前はリリア・ヴァンルージュじゃ。」
ミク「…私はミク。このセカイは…塗りつぶされたセカイ…あの子の想いでできてる。」
塗りつぶされたセカイ…確かに所々黒ではないところがあるな
あの子…Aのことか？
ミク「あの子の想いを見つけてあげて。探してあげて。そろそろあの子は…」
そう言って、急に止めた
ミク「…お願い。」
その瞬間…わしの体が光に包まれて気が付いたら戻って来ていた。
回想終了
あの子の想い…？
わしはずっと考えた
Aはとても良い子であった。
礼儀作法やちょっとした仕草からすると、育ちは良さそうじゃ。
何が足りんのじゃろうか
まだあの子＝Aと決まったわけではない。焦りは禁物じゃ
とにかく今は見守ることにしよう
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作者名：レインボーローズ | 作成日時：2021年9月11日 12時
