悲しみを分け合って ~JJ~ ページ27
花音｢………おじいちゃんがいなくなったら
またお母さんはきっと泣くと思う。
今度は私もちゃんと知りたいの。
人はいつか死ぬでしょ？
知らないままは嫌だ。
なのに、お母さんは大丈夫って笑ってばっかり｣
JJ｢で、なんでケンカしたの？｣
花音｢………お父さんが死んだ時に花音が何も知らなかったのはお母さんのせいだ、って言ったから。｣
JJ｢………｣
花音｢そしたらお母さん、怒ると思ったら
泣いた。｣
JJ｢いつ？｣
花音｢朝だよ、学校に行く前。｣
JJ｢お母さん、今心配してるんじゃない？｣
花音｢仕事に行ってるから。
おばあちゃんは病院にいる。｣
JJ｢………花音、帰ろ？｣
花音｢いやだ。｣
JJ｢花音は怒ってるの？
お母さんに、何も言われなかったこと
怒ってるの？｣
俺の言葉に、
ぎゅっと、噛み締めたままの唇
子供は、子供だけど
誰よりも親の事を見ている。
そうでしょ？
・
花音｢お母さんは、いつも夜になると泣いてたから。
それを見てたら、やっぱりお父さんは死んじゃったんだって思うようになった。
けど、私の前ではいつもお父さんはお空で花音を見てるから、今日も元気で笑ってるんだよって
悪いこともしちゃだめ、勉強もしなくちゃだめ
お友達に優しくしないとだめ
花音が立派な大人になるためにママも頑張るから
お父さんが悲しむことはしないで、って。
だけど、お母さんはいつも一人で泣いてた。
私には言ってくれなかったのに。
お父さんが死んで悲しいって言ってくれなかった。｣
JJ｢花音は、お母さんを支えてあげたかったんだね｣
花音｢ううん、違うよ｣
JJ｢じゃぁ、なに？｣
花音｢………一人で悲しくて、泣いて
なのに私には笑っていなさいって言うのが
ずるい。
私だって悲しかったのに……ずっと。｣
そうだね、
お母さんの悲しみ、花音もちゃんと感じていたんだよね。
JJ｢花音は、お母さんの悲しい気持ちがちゃんと解ってるんだね。
一人で不安な気持ちも、泣いちゃう気持ちも。
お父さんのぶんも、花音を立派に育てなきゃって、必死に頑張ってる気持ちも、
ちゃんと解ってんだね。｣
そういうと、照れくさそうに
また口を尖らせて
花音｢もう子供じゃないから｣
そう言った。
この小さな身体には
きっと、備わってるのかな。
お母さんと、悲しみを分け合って生きていく事が
きっと出来るんだよね？
・
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yuyu(プロフ) - soraさん» また、心にひっかかるような作品でお会い出来たら嬉しいです！^^* 楽しく、幸せに！をモットーに、切ない心の動きを大切に、最後は優しい余韻に浸れるお話を書いていきたいな、と思います^^*ありがとうございます！本当に感謝です。 (2018年12月24日 0時) (
レス) id: 9d76bf7c73 (このIDを非表示/違反報告)
yuyu(プロフ) - soraさん» 新たな挑戦として、書いてきたので、こんなふうに読んでくださる方に何かを残せたら嬉しいし、書いてる私たちも、がっつりハマって(笑) どうすればみんな幸せにできるかをひたすら考えて、登場人物を愛してきたので(T_T) 忘れられない世界です (2018年12月24日 0時) (レス) id: 9d76bf7c73 (このIDを非表示/違反報告)
yuyu(プロフ) - soraさん» 結末まで、色々な感情をそれぞれの立場から書いてきて、人生を振り返った時に、今立っている場所が苦しくても、必ず必ず、別の場所に行けるってことを大切にしてきました！ハッピーエンドは一人一人違う、まさに、そうなんですよね。 (2018年12月24日 0時) (レス) id: 9d76bf7c73 (このIDを非表示/違反報告)
yuyu(プロフ) - soraさん» コメントありがとうございます！久しぶりにこちらにコメントが来たので、とっても嬉しくて懐かしくて読み返したりして、あー、この世界の彼らは今幸せかな？なんて、思ったりしました(T_T) 正反対の隣り合わせの幸せ…どちらも儚く切なかった。 (2018年12月24日 0時) (レス) id: 9d76bf7c73 (このIDを非表示/違反報告)
sora(プロフ) - 長編で丁寧に描いくださって。だからこそ夢中になって読んでいました。また是非、こんな作品を描いてほしいなぁ。yuyuさん、リオさん。本当にありがとうございました。ゆっくり休んで、また新たな世界を見せてほしいです。 (2018年12月22日 22時) (レス) id: ef0bee157e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リオ×yuyu
x他1人 | 作者ホームページ：https://twitter.com/6y0u0y2u?s=09
作成日時：2018年6月21日 12時
