小さな恋のものがたり5 (ページ8)

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139 寂しがり屋な裕太くんページ8

――Aside――

みっくんとご飯食べて帰って来るって言ってたけど、もう12時を過ぎちゃった…

まだ遅いのかな？

少し心配で電話するけど、全然出てくれない…

切ることができずコールが何度も鳴る。

「…もしもし、A。ごめんね、気付かなくて。
今から帰るから……すぐ帰るから待ってて。」

よかった……出てくれた。

.

.

.

「ただいまー。」

30分もしないうちに裕太は帰ってきた。

『おかえりなさーい。』

少し顔が赤くて、目がトロンとしてる。

もう眠たいのかな？

『……………』

この香り、、、前にも付けてきてた…

みっくんの香りじゃない…

…………もしかして、、菜々さん？

やっぱり裕太…菜々さんと一緒だったの？

スーツに匂いが移るってことは

抱きつかれたの？抱きしめたの？それとも……
抱き合ったの？

頭の中でグルグルと２人の映像が流れる。

『…北山さんと、２人だったの…？』

「………………うん、、そうだよ。」

すごい間があったよ……

裕太、、どうして私の目を見ないの？

『お風呂どうする？』

早くこの匂いを消してきて……

「……もう寝ようかな。朝、シャワー浴びるよ。
飲みすぎちゃったし、北山さんの相手疲れたから…」

寝室に入り早々と着替え、ベッドに潜り込んでいった。

私は裕太の隣に行くことができず、ソファーで項垂れて涙を堪えている。

＿＿ｶﾁｬ、、、

「……A、寝ないの？」

寝室から顔を出した裕太にバレないように
零れそうな涙を拭った…

『…うん、先に寝てて。』

「ヤダ……、Aがいないと眠れないから隣にいてよ。」

後ろからギューッと抱きしめられ、ゆらゆらと体を揺らされた。

『……いつからそんなに甘えん坊になったの？』

「いつからかなぁ？今日からかも。Aちゃんいないと寂しいもん。」

寂しいもんって…可愛すぎか！

核心に触れられないまま、このモヤモヤした気持ちを押し殺した。

『しょうがないなぁ。寂しがり屋な裕太くんと
一緒に寝てあげます。』

「んはは、、ありがと。」

「じゃあ、寂しがり屋な裕太くんと一緒に
……エッチしちゃおっか？」

『…何それー？』

「いいじゃん、シよ。ねっ？」

『もう、、眠いって言ってたのは誰よ。』

「えっー、だってAがこんなの着てるからだよ。谷間見せてさー、俺をムラムラさせたんだからね。」

軽々と私を抱え、寝室へ連れて行かれた。