七瀬遥の…(男主)

海豚が1体 ページ3

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何も考えないで、来た。岩鳶。









「…海、海がある…！！」








季節はまだ春、入るのは早いし入ったら風邪引いてしまう。


そんな事馬鹿でも分かる。分かるんだけれど。









「…ごっさ入りたいんやけど、水着…履いてくんの忘れた…」








潮風が俺の髪の毛を揺らす。太陽の光が海に反射していてとても綺麗。




少しなら…









靴と靴下を砂浜にそっと置いて、ズボンを少しだけまくる。









そして足首からつかる。潮の匂い、波の音…俺がずっと求めてた、海。





気付いたら、もう制服は洋服の意味を果たして無かった。









どうせ濡れるんなら、全身濡れたって一緒だ。







全部入って少し泳いで沖へ行って、帰ってくれば30分もかからないだろ。






そう思いザブザブと歩みを進んでいくと、突然後ろから腕を掴まれた。





誰だ俺の幸せな時間を邪魔するやつは、と思い少し凄んで振り返ると…



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「だ、駄目だよ早まったら！！！人生辛い事ばかりかもしれないけど、いい事もきっとあるはずだから！！！ちゃんと生きて！お母さん達悲しませたらダメだよ！！！！」







「…は？」









身長の高い、がっしりとした体格に似合わず、おっとりと少しだけ垂れた目の人の言ってる意味が分からない。









〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜








(お兄さん何言ってん…)




(えっ…？あれ！？)

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