【おそ松さん】「本当」が“真実”とは限らない。

真実 4つ ページ6

翌日。





また、やってる。








美華「うん！そうだねー！」





美華が微笑むと、兄さん達はいかにも


“デレッデレ”


というのが相応しいような表情になる。









───気付けよ、馬鹿兄貴。










お前らが『可愛い』って言うとき、


美華が微笑みの後悪魔みたいに笑ってること。











私がお前らにちょっと嫌な顔を向けられたとき、


美華が他に見えないように私を嘲笑ってること。












トイレに連れて行った後お前らが心配するとき、


美華が俯いて“ニヤッ”って笑っていること。








お前らはさ、










私の兄さんは、













そんな性悪女に騙されるような奴なのかよ。











私の表情の裏に、




いっつも曇がある事を気付きもしない兄貴なのかよ。










ほら、どんどん沼に嵌っていく。











美華が微笑む度、




美華が喜ぶ度、











裏に隠された刺に目を向けもしないで。








おそ松「美華まじ可愛い〜！」






カラ松「美華は俺のgirlだろう？」






チョロ松「美華ちゃんは僕といれば幸せだよ！」






一松「美華を見られるだけでいい…」






十四松「美華ちゃん大好きだよーー！」






トド松「美華ちゃん！今度出掛けようよ！」










美華「えへへ！」









六つ子｢｢｢｢｢｢可愛い〜〜〜！｣｣｣｣｣｣










ねぇ辞めて。








その子の名前を呼ばないで。









悪魔に笑顔を向けないで。









騙されないでよ。










ちゃんと見て？











『僕が』、『俺が』








『1番美華を分かってる』？













全然分かってないじゃん。










その子の全てを知ってるわけじゃないじゃん。













素顔を知った時、お前らはどうすんだよ。











逃げるだろ？







避けるだろ？







嫌.うんだろ？












何やってんだよ…















兄さん達の馬鹿野郎。

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