【おそ松さん】「本当」が“真実”とは限らない。

真実 3つ ページ5

放課後。









いつも通りに屋上に美華が来る。












────────意地悪そうに目を細め、腰に手を当てながら。










美華「あっはは！今日も来てくれたねぇ〜…A？」





A「…は、はい」










あれ、立場が逆じゃないかって？



…そう、逆だよ。客観的に見ればね。







美華「お前はほんと忠実だよなぁ。今日も偉かったぞ？」







美華「いじめっ子疑惑の女のフリをしてくれて(・・・・・・・・・・・・・・・・・・)」







A「ありがとう、ございます」









褒め言葉か分からない言葉にも礼を言う。




それがルール。











…私と美華の主従関係の。
















ハッキリと言ってしまえば、私は美華を虐めていない。









───私が美華に虐められている。















彼女は私に暴力を振るい、自分が相手より上だということを見せつけ、完璧な関係を築き上げた。











ずっと。







私と美華が10歳という幼い頃から。









それからもう既に4年の月日が流れたが、私と美華の関係は未だ崩れる気配を見せない。







だから、私は彼女に従うしか無いのだ。











美華「これからも私に尽くせ、松野家の取りこぼしが」














こう言われた時は決まっている。




















ずっとお姫様に憧れる彼女の為に、






















────────こう、言うと。

























A「我が身を捧げ、仰せのままに。美華様」





















当然の如く膝をつき、






























────────私は姫に頭を下げた。

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