７９ 砂漠のオアシス ページ29
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「あれ？でも、あの時、・・・。」
思い出すように
斜め上を見ながら考えている
Aをちらっと見て目をそらし、
すました顔でコーヒーを飲んだ。
勿論あの日、
Aは時間内に仕事を終えて
無事に帰った記憶しかない。
俺は間違った事は言ってはいない。
全てを教えてはいないだけ。
・・・あの時あった事を
Aに知らせる必要は、無い。
*********************************
・・・来るんじゃなかった。
髪をかき上げ、ため息をつく。
気分があまり良く無い。
次のコレクションの為に、
早急にデザインを何点かに
絞り込まないといけなくて、
自宅に引きこもっては
いろいろと煮詰まっていた俺に、
たまには気分転換になるからと
ユノヒョンに誘われて、
この会場に来たけれど。
・・・だけど、
やっぱり無理だった。
やっぱり・・・ダメか。
ユノヒョンに悪くて、
ビジネスの邪魔にならないように
大人しく一人で座っていた。
あの時の俺は、
色んな人と挨拶をする
ユノヒョンと行動を別にして、
壁際のイスにひっそりと座って
休んでいた。
・・・帰ってしまおうか。
そう思いながら
ふと顔を上げた視線の先にいる
その女性だけ、
何故だか分からないが
・・・アレが起こらない。
不思議だった。
今まで、こう言う場所で
アレが起こらない女性を
俺は見た事が無かった。
一体、あの女性は誰だ？
名前は？？
黙々と肉を焼くその女性は
煙の為に額に汗をにじませ、
髪も少し乱れている。
なんなら、顔にも炭がつきそう・・・。
とても、現実的な存在であるはずの
彼女が、なぜか
輝いて見える。
そうまるで・・・女神のように。
とりあえず今のこの、砂漠の中に
ひとりぼっちで耐えている状況の俺には、
彼女が俺のオアシスだ。
・・・・・。
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ゆうたろう(プロフ) - かなさん» かなさん、ありがとうこざいます＾＾更新ぼちぼちですが、また読んでやって下さい。チャンミン彼女には甘々なイメージありますよねぇ。フフフ… (2019年2月23日 8時) (
レス) id: 2bba9131ef (このIDを非表示/違反報告)
かな - ときどきやってきて、読ませてもらっています。チャンミンにキュンっ (2019年2月20日 23時) (レス) id: e04eb6e781 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうたろう
| 作成日時：2019年1月19日 0時
