◆28 ページ29
『……やっぱり、』
かすり傷なんかじゃなかった。
もろに刺さってたんだ、さっきのナイフ。
「稀咲テメー何をしたぁ！！」
「見てたろ？オレは何もしてねぇ」
そう、稀咲は何もしてない。
稀咲を一人でやるために、場地が無理したんだ。
「一虎ぁぁ！！！」
千冬がそう叫ぶが、
当の一虎はブツブツ何かを呟いている。
「やっぱヤベぇ奴だな一虎は！
そうか！場地を芭流覇羅引き抜いたのは、
こうやって寝首をかくためか！！」
稀咲の奴、何を白々しい事を……
「ねぇ？総長」
『っ……そういうことねぇ』
一虎は最初から場地を殺す為に引き抜いた、
そう思わせてマイキーに一虎をやらそうとしてる。
そして、自分は良いとこを持っていこうって？
「違う、一虎君は」
「殺したかった…
ずっと…一虎が年少から出てきたら真っ先にオレが殺そうと思ってた。
そんなオレを諭し続けてくれたのが場地だった」
そうだよね、
自分の兄を殺されて、恨まない訳が無い。
それを場地は必死に止めてたんだ。
「場地が言ってた。
“一虎はマイキーを喜ばせたかった。
だからあいつは受け入れられない。
たとえマイキーの兄貴を殺しちまっても、
自分を肯定する為にマイキーを敵にするしかなかった…”ってよー」
マイキー、相当キレてるはずなのに、
まるで感情が無い。
「マイキー」
「喧嘩はもう終わりだ」
マイキーが、ケンチンと半間の前に立ってそう言った。
「は！？オイオイオイ、喧嘩は終わり！？
ナメてんのかマイキー？
そんなのテメーの決める事じゃねーだろーが！！」
そう言ってマイキーに近づく半間を、
マイキーは蹴りで一撃でノシた。
「ホラ終わった」
そう呟くマイキーの瞳は、闇に包まれていた。
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重岡ゆう毅(プロフ) - ありんこ。さん» オチはまだ正確には決めてませんが、マイキー寄りにはなるかと思います！ (2021年8月28日 18時) (
レス) id: 18e1e6c35b (このIDを非表示/違反報告)
ありんこ。 - これってマイキーオチですか？ (2021年8月28日 11時) (レス) id: 568604ada5 (このIDを非表示/違反報告)
重岡ゆう毅(プロフ) - ななつじさんさん» ななつじさん、コメントありがとうございます！すみません訂正しますね(*_*) (2021年8月25日 0時) (レス) id: 18e1e6c35b (このIDを非表示/違反報告)
ななつじさん(プロフ) - こんばんは 面白く読ませてもらってます！誤字見つけたので失礼します お名前なのですが「稀崎」じゃなくて「稀咲」ですよー！ (2021年8月24日 23時) (レス) id: 123c3d7a14 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：重岡ゆう毅
| 作成日時：2021年8月19日 22時
