嘘つき (ページ12)

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嘘12 ページ12

蓮くんに帰ろうと言われて

少しだけもうちょっと一緒にいたかったなと思った

『そやね、戻ろっか』

そう言うと

黒｢じゃあ、先行くね？またね｣

俺は先に廊下を歩いていった蓮くんの背中を
ただ見ていた

蓮くんの中には少しでも俺はいるのやろか

もし目の前からおらんくなっても悲しんだりしない

やって、俺が望んでやった事やから

『戻ろ、、、』

静かな廊下に僕の声が響いた

教室に戻ると

既に授業は終わっていて、休み時間に入っていた

緑｢あっ！康二！！1時間目サボったでしょ！｣

怒りながら近づいてきた阿部ちゃん

『ごめん、ごめん笑
地図がな、思ったより重かってん。やから時間かかってもうて』

緑｢だから手伝おうかって言ったのに、、、｣

『あはっ、阿部ちゃんはほんまに優しいなあ！
でも、大丈夫やったで？』

緑｢うん？｣

『手伝ってくれた人がおってな？』

僕はさっきの出来事を全て話した

緑｢えっ！蓮ってあの目黒蓮だよね？｣

『ん？そやで？』

阿部ちゃんは少し考える素振りをして

俺の目を見て言った

緑｢あんまりいい噂は聞かないから気をつけてね｣

と。