Tu aimeras les gens et tu vivras fierement

〜逃げる少女〜 ページ11

「なんだ、貴様は？」

「オレは、この店の店主(マスター)だ」

「錆の騎士がいると言ったな。早く出せ」

「出てこいよ」

「はっ！物分かりがいいじゃないか……」

　と偉そうに言っていた騎士の前に現れたのは女の子の鎧を纏ったホークちゃんだった

「ふっ…俺を呼んだか？この錆の騎士 ホークを！！」

「こ、この豚が〈七つの大罪〉ですか！？」

「んなわけないだろ！！」

「なななんと！俺は、残飯処理騎士団団長なんだぜー？」

「んな騎士団があるか！！」

「この豚で良ければ、煮るなり焼くなり好きに……」

「どっちも堪忍しろ！！」

　メリオダス様とホークちゃんのやりとりを見ていた騎士は我慢が限界に達し、メリオダス様の胸倉を掴み上げた

「ガキィ…騎士を愚弄するとはいい度胸だな！！」

「アリオーニさん、裏から女が逃げました！！」

　裏から女性が逃げた……？しまった…あの子が逃げたのがバレた！！

「恐らくその女が錆の騎士だ！！追えっ！！」

「おお！！」

「助けないと……！」

「お前は、手の怪我を手当てしろ」

「でも……」

「安心しろ。あの女は、オレが必ず護る」

　メリオダス様のその言葉に場違いにも胸が痛くなった私は、己の裡に渦巻く醜い感情を押し殺して頷いた

〜精霊女王の悩み〜→←〜ユーレイ騎士を追う者〜

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す