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優斗「 あ 、消しゴム … 忘れた 」
昔から何故か友達がいなかった 、
声を掛ければ逃げるように離れていく 。
家で家族に相談したら
父親から お前がキモチワルイからだ と言われ
また痛い目に遭った 。
俺がキモチワルイから仕方ない
そりゃあ誰も貸してくれない 、
そう思って人差し指の腹で文字を消そうとした時
『 消しゴム 、あげる 』
優斗「 え？」
『 はい 』
隣の席から手が伸びてきて
半分にちぎられた消しゴムが机の端に乗せられた 。
優斗「 あ 、りがとう 」
『 どういたしまして 』
他人からの憐れみとかそういう優しさではなく 、
純粋な優しさに触れたのは初めてだった 。
隣をちらりと見ると
彼女の机にも半分にちぎられた消しゴムがあった 。
『 ん？』
優斗「 あっ … 』
『 ？ … ふふっ 』
盗み見ていたつもりだったけれど
目が合ったキミはこっちを向いて微笑んだ 。
これが初恋の始まりだった 。
.
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「 Aちゃん 、よく佐藤に見られてるよ 」
「 キモチワルイよね 」
放課後 、忘れ物をしてしまって
教室に入ろうとした時だった 。
教室の中で女子数名が残って会話をしていた 、
聞こえてきた自分の名前 。
「 Aちゃん 、佐藤くんのことどう思う？」
それと同時に好きな子の名前 。
静かに教室の中を覗くと
彼女の顔が見えた 、
『 んー 、まあ確かにキモチワルイよね 』
確かに聞こえた彼女の声で キモチワルイ と 。
この時はまだ悲しみだった 、
忘れ物を取ることも無く家に帰った 。
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あれは暑い日だった
確か 、夏休み前でキミの肌も小麦色に焼けていた 。
優斗「 好きなんだ 」
人生で初めての告白 、
日直で1人残って黒板を消すキミの後ろ姿に
そう言えばバッと振り返って
『 やめて 、キモチワルイ！』
手に持っていた黒板消しを俺の方に投げては
ランドセルを急いで背負って教室を後にした 。
右の上靴についたピンクや黄色の粉が
混ざり合って汚い色になるにつれて
悲しみから恨みに変わった 。
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えとら(プロフ) - 最後まで読んで「タイトルにもそんな意味が！」と思わず拍手しました（笑）メールの返信タイトルぽかったから深い！初恋に執着していたゆうぴの粘り勝ち...面白かったです！ (2019年2月16日 12時) (
レス) id: 885f62da6a (このIDを非表示/違反報告)
高 橋 り な(プロフ) - 今まで見てきた中で一番面白かったです!! (2019年2月15日 20時) (レス) id: 0c9dbd34fa (このIDを非表示/違反報告)
あー - なんとなくわかっちゃったんですが、スリル満点で、すごく面白いです笑更新頑張ってください！ (2019年1月12日 2時) (レス) id: 5bbf37ae17 (このIDを非表示/違反報告)
まほ(プロフ) - 初めてコメントします！続きが気になって何回も読み返してます(笑)また更新されるのを楽しみに待っています！ (2019年1月5日 2時) (レス) id: 6e06a15030 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みるるん
| 作成日時：2018年10月2日 8時
