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残りの夏休み5 ページ40

台所で洗い物中に
背後から聞こえた『…隆!!!』という声に
普段呼ばれ慣れてなくて反応が遅れた

隆「……。は…?え、は…今!……っ…うお!?」

1テンポ遅れて言葉の意味が脳に届き
戸惑っている間に
体に衝撃を受け
倒れそうになって足を踏ん張る

振り返ればルナとマナを連れたAが
背中に体当たりばりのタックルをかましてきていた

隆「え、何?どうした?」

A「隆、居間、居間に」

隆「居間?なんかいた?」

A「なんかいた?ってなに!?なにもいるわけないじゃん。怖いこと言わないでよ!」

珍しく取り乱すAと
いまいち噛み合わない会話に
状況が徐々に飲み込めてきた

隆「あー、とりあえず1回離れねぇ?」

A「な、何で…」

目に見えてしょぼんとするAに
しまったと少し焦る

隆「いや、違くて。背中にしがみつかれてると、俺が抱きしめられないんですけど?」

ハッとしたように少し離れたAを
振り返って抱き締めれば
おずおずと遠慮がちに
だがしっかりと背中に手を回され
緩む顔を隠すように口元を抑えた

隆「なに?あーゆうの苦手?1人廃墟で夜を明かしたことあるって言ってなかったか?」

A「人の1番の敵は自分の想像力だと思うの。それが危ないとか、そこは怖いとか思うのは、知識として怖い事が分かるからだと思うのよ。つまり、知らなきゃ怖くない事も知ったら怖くなるんだもん!!逆に言えば危なくないものも、想像したら怖くなるんだから!!」

怖がっている事を笑ったら悪いと思いつつも
Aの滅多に見られない姿に
必死で体の震えを押し殺す

隆「いや、悪い」

マナ「マナ、テレビ見たい」

ルナ「Aちゃん、次の話!」

A「わ、わかったから。見るから。もうちょっと待ってよぅ」

嫌々ながらルナとマナに引きずられていくAを
追いかけるように俺も居間へと続く

隆「はいはい、俺も一緒に見てやるから」

はしゃぐ妹たちと今にも逃げ出しそうなAが
座る俺を盾に肩口からテレビを覗き込む

隆「つーかAはもうテレビ見てなくね?」

俺の肩に頭を乗せて項垂れたままのAは
恐らく全くテレビを見ていない

A「見てるっていうか聴いてる。聴いてるだけでも十分内容は分かる。というかこの座り方だと背後が怖いんだけど!ねぇ、どうすればいい?てか、もう帰れない…」

しょぼくれるAに苦笑いしつつ
結局ルナマナを抱えるAを
後ろから抱きしめる形で落ち着いた

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- 夢中で読んじゃいました!伏線の回収がすごい気がします!ストーリー性がはんぱないです! (12月19日 22時) (レス) @page28 id: 8589ec936d (このIDを非表示/違反報告)
くらら(プロフ) - れなさん» 最高に嬉しいコメントありがとうございます。自分なりに文章を試行錯誤中なので今後も書き方が変わっていくかもですが頑張って更新していきますね (2023年2月3日 14時) (レス) id: 1c45d362d0 (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - 最高に好きです、、文才天才すぎます、、良ければ更新してもらえると嬉しいです!!完結までついていかせてください!! (2023年2月2日 19時) (レス) id: 5c55cc0d78 (このIDを非表示/違反報告)
くらら(プロフ) - 麗さん» コメント+ご指摘ありがとうございます。読み返しているつもりなんですがやはりチェックミスが度々あってすみません。修正しましたので、また変換間違いがありましたら教えていただけると助かります。m(_ _)m (2023年1月26日 6時) (レス) id: 1c45d362d0 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 初めまして、一気読み最中です。 なんだか細かい所を初コメでお伝えしてしまうのが大変申し訳ないのですが素敵な物語な分勿体無いなと思うのでお伝えさせていただきますね。35ページの希咲と半間が~の所、稀咲ではないでしょうか? (2023年1月25日 22時) (レス) @page35 id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:くらら | 作成日時:2022年11月11日 3時

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