19 ページ19
.
軽快な包丁の音とテレビから流れる音楽だけが響いてる
あのあと私は無難にハンバーグを作ってる
明日にまわせるし、世界受けしそう
まあ…韓国料理作れないだけなんだけど
「やっぱなんか日本らしい方がいいかな…?」
失礼を承知で冷蔵庫をのぞきみてみる
「…えっ!味噌……」
味噌あるじゃん!彼日本のこと好き?
そういえばめっちゃ日本語話してたしな…
今になっては彼の日本語の流暢さに舌を巻く
ちょっとのんびりなのが可愛らしいよね
って面識のない男の人に対して何を思ってるんだか
結局ハンバーグと適当な野菜で味噌汁を作った
ハンバーグって洋食だけど、味噌汁一緒だと一気に日本っぽい
しっかり味見もしたし、我ながら美味しかったし
自炊しててよかった…
日頃の地道な家事がこんな形で生きてくるなんて
彼が帰ってくる時間によったら冷めちゃうけど…仕方ないよね
しっかり温めてもらわないと
その時玄関の方でガチャッと音がした
話し声が聞こえてきて、ドアが閉まる
「……………!!!」
本日2度目のこの緊張感
『……그래서〜〜』
『진짜??』
………しかもなんか2人いない?!
急いでつけっぱなしのテレビを消す
.
388人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ゆた | 作成日時:2022年10月2日 18時