M ページ10
目を開けると白い天井。
あれ、俺どうしたんだっけ。
血、吐いて、阿部ちゃんがきて、咳止まらなくて、
その後の記憶がない。
でも、あの時よりも身体はずっと楽だ。
まだ喉の辺りがチクチクするけど、でもそれくらいだ。
そんな事をぼんやりと考えていた時、ドアが開いた。
「おっ、目覚めた？」
入ってきたのは深澤先生、もといふっかさん。
阿部ちゃんの昔馴染みで、俺も仲良くさせてもらっている。俺と阿部ちゃんの仲を知る数少ない一人だ。
「ふっか、さん、あべちゃん、は？」
「焦るな焦るな。阿部なら何かの後始末で呼び出されたっぽいよ。」
「てか、今回はお前無茶しすぎ。阿部宥めるの大変だったんだから。それに飲み込んだ量が少しだったから良かったけどさ、お前あとちょっとでも多かったらこんなんじゃ済まされなかったぞ。」
「主人を守るのはいいけどさ。少しは自分の事大切にしろって。お前に何かあったら多分、あいつ壊れるぞ。」
そんな事をふっかさんに言われて少し反省する。
でも、今回の自分の行動に後悔はしていない。阿部ちゃん守るためなら俺は何だってする。
と、
「めめ！」
阿部ちゃんが病室に駆け込んできた。
「おっ、きた。じゃ俺はここで。」
2.3日は絶対安静だからな〜
そう言い残してふっかさんは戻って行った。
病室には俺と阿部ちゃん二人きり。
と、いきなり阿部ちゃんに抱き締められる。
「めめのばか。もっとやり方あったでしょ。ほんとにびっくりした。」
そう言う阿部ちゃんの声が少し震えていて。
ああ、結構心配かけさせちゃったな、なんて思って。
「めめが血吐いて、意識飛ばした時、すごく怖かった。このまま、目を覚まさなかったらって。
震えが止まらなかった。悔しかった。何で俺は守られてるだけなんだろうって。」
「俺は、めめ無しじゃ生きていけないの。だから、もうこんな無茶しないで。」
その言葉と同時に自分の肩口が濡れる感覚がした。
そのまま、肩を震わせる彼の身体を抱きしめ返して。
「ごめんね。でも、俺は後悔してない。阿部ちゃんが、無事ならそれで良かった。」
「俺は、阿部ちゃんよりも先にも後にも死なない。死ぬ時は一緒に死ぬ。」
そう言えば、阿部ちゃんはこくりと頷く。
「ねえ、めめ。これからもずっと側に居て。」
そんな事。言われなくてもそうするつもりだから。
「うん。ずっと側にいる。」
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優(プロフ) - ??o??i .さん» ありがとうございます！めっちゃ嬉しいです！朱�遒気鵑両�説もめちゃくちゃ好きなので、コメント頂けて嬉しいです！ (2021年1月4日 20時) (
レス) id: a7e52b77bc (このIDを非表示/違反報告)
??o??i .(プロフ) - 突然コメントすみません…！朱�遒任后�コメントから来ました！この作品の雰囲気、私の好みで一気に読み進めちゃいました…！笑これからも応援してます！ (2021年1月4日 18時) (レス) id: 48c6179bad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆ | 作成日時：2020年12月1日 13時
