糖分28% ページ28
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ぼーっと用意された食事を見つめる。
用意された、とは違うか。自分が用意したんだ。
一刻一刻と過ぎていく時間。一人ぼっちの部屋に、時計の音だけが響く。
あれ、実弥さん、今日は帰ってくるって言ってたのに。
もう家に着いているはずの時間なのに。
お食事、冷めちゃいますよ。
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蜜璃ちゃんは、話せばわかると言ってくれた。
私だって、分かっている。実弥さんがあんな事する人じゃないって。
分かっているのに、泣きそうになってしまうのは、私が実弥さんのことを信用出来ていないのだろうか。
だって、あの女の人、とても綺麗だった。
大人っぽくて…
窓に写った自分の顔を見つめる。
実弥さんには童顔だと言われてしまったけれど、やっぱり大人っぽい、色気のある女の人がタイプなのかな。
また泣きそうになってしまって、私は慌てて立ち上がる。
お料理、鍋に戻しておこう。
実弥さんが12時になっても帰ってこなかったら、私は帰らなければならない。
もしそうなったら、温めて食べられるように。
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ねぇ、実弥さん、寂しいです。
私ずっと待ってたのに。
今どこにいるんですか。
あの女の人と一緒ですか。
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…泣いてはダメよ、A。涙くらい、堪えなさい。
そう自分を叱咤する。
そんな時、戸を開く音が聞こえた。
私は、キュッと自分の手を握って、玄関まで行く。
実「悪ィ。遅くなった。」
そこには、実弥さんが居た。
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ロロ天Runa - ヤバッ、、、!最高ですね、はい、更新がんばってくださいね!!応援してます!! (2021年3月8日 20時) (レス) id: e8de5457df (このIDを非表示/違反報告)
yurirol0305(プロフ) - なしなつさん» 私も実弥さん最推しです!! (2019年10月31日 20時) (レス) id: 9e39a449bb (このIDを非表示/違反報告)
なしなつ - ハァァァァ尊い…!!不死川好きだわぁ… (2019年10月31日 20時) (レス) id: 737edd5ad9 (このIDを非表示/違反報告)
yurirol0305(プロフ) - 月さん» ありがとうございます!好きだと言っていただけて、嬉しいです! (2019年10月24日 0時) (レス) id: 9e39a449bb (このIDを非表示/違反報告)
月 - この作品が好きです。頑張ってください! (2019年10月23日 22時) (レス) id: 72108a1f6d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:yurirol0305 | 作成日時:2019年9月29日 23時