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『あの…もしこの後お暇なら、一緒に商店街にでも行きませんか?』



俺の隣であんみつを食べていたAがそう言った。



ここの近くには2つの商店街ある。Aが言っているのは治安の悪くない方だろう。



そこは、繁華街とまでは行かないが、そこそこの賑わいを見せている場所だ。



今日は暇な自分からすれば嬉しい提案なのだが、俺はすぐに応えられなかった。






なぜなら、少し前…多分1ヶ月くらい前だろう。



Aがお菓子を持ってきたあの日、俺は自分の気持ちにしっかり自覚してしまったのだ。



ここ最近、変に意識してしまっているのかAに会う度緊張している。



まぁ、それを表に出さないように、全力で努めているのだが。






そのせいで、俺はすぐに返事が出来なかった。



『あ、お忙しかったですか?』



そう問われて、やっと俺は口を開く。



実「いや、暇だァ」



それを聞いてふわっと微笑むA。



俺は情けない事に、俯いてしまった。



好きな人と2人で商店街、というだけでいっぱいいっぱいなのに、その笑顔はずるいだろう。



俺は全力で平然を装った。



______________________________




商店街につくと、入口に大きな人だかりが出来ていた。



『なにか、催しをやっているのでしょうか?』



普通の人より身長が高い俺は、人だかりの上から、中心を見ることが出来た。



そこには、若くしてあの月雪家の最高権力者を務める月雪 (れい)が居た。



市民から好かれていて、なおかつ物凄い美丈夫だと言う噂を聞いた事がある。



そんな奴が商店街に来ていたら、人だかりくらい出来るのか、と少し納得する。



Aはと言うと、背が低くてなにが起こっているのか見えずに首を傾げている。



実「真ん中に、月雪……あァ?」



俺がAに説明しようとすると、人だかりがざわめいた。



もう一度そちらを見ると、月雪零が人力車に乗っていた。



これでAにも誰がいたのかが分かったらしい。



それを見て目を見開いたかと思うと、俺の後ろにサッと隠れて、



『…不死川さん、早く行きましょう。』



そう言って、早々とその場を去ろうとする。



まるで逃げるかの様な態度を不思議に思い、もう一度振り返って人力車を見る。









ソイツと、目が合った気がした。

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設定タグ:鬼滅の刃 , 不死川実弥   
作品ジャンル:アニメ
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ロロ天Runa - ヤバッ、、、!最高ですね、はい、更新がんばってくださいね!!応援してます!! (2021年3月8日 20時) (レス) id: e8de5457df (このIDを非表示/違反報告)
yurirol0305(プロフ) - なしなつさん» 私も実弥さん最推しです!! (2019年10月31日 20時) (レス) id: 9e39a449bb (このIDを非表示/違反報告)
なしなつ - ハァァァァ尊い…!!不死川好きだわぁ… (2019年10月31日 20時) (レス) id: 737edd5ad9 (このIDを非表示/違反報告)
yurirol0305(プロフ) - 月さん» ありがとうございます!好きだと言っていただけて、嬉しいです! (2019年10月24日 0時) (レス) id: 9e39a449bb (このIDを非表示/違反報告)
- この作品が好きです。頑張ってください! (2019年10月23日 22時) (レス) id: 72108a1f6d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:yurirol0305 | 作成日時:2019年9月29日 23時

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