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【あの頃と今】 ページ10

零と言い合ってから、屋上ではなく
ずっと、例の部屋にこもる日々を送っていた

最近寝れないことが多くて、学校に来てから
寝ていることが多い。

カタカタ…となるはずのないミシンの音で目が覚める


『…え、宗
 なんでここに…?』

「なんでも何も、鍵が空いていたからなのだよ
 鍵もかけずに寝るなんて感心できないね
 もっと君は、危機感を持つべきだ」

『…ごめん
 でも、ここから出てって。
 そのミシン持って行っていいから。』


私の唯一の場所を壊さないで。
ここだけは、変わらない昔の思い出があるの。


「…はぁ、どうして君は、僕たちを
 そこまでして遠ざけるのかね?
 同じ革命を歩んだ仲間だろう?」

『仲間…なんかじゃないよ
 私はただみんなを傷つけたひどい奴』

「まぁ、どう思うかは自分の勝手だが
 僕たちはAを仲間と思っているがね

 たしかに、君の曲に僕たちは負けたね
 それは覆しようのない事実だ。」

『…』

「だがね僕たちは君の曲に負けたのではない
 あの忌々しき天祥院の仕組んだことで負けた」


たしかに、あの時、みんなが負けた時は
宗の舞台で音源が消えたり、零が海外に行ってたり、奏汰は家のことでいっぱいいっぱいだった。


「それに、今君が作っている曲に
 僕は、Valkyrieは勝っているしね」

『え…?』

「僕が気づかないとでも思ったのかね
 君は、いくつかのユニットに
 曲を提供しているだろう
 そんなユニットから挑まれたりする」

『…そっか気付いてたんだね』

「当たり前なのだよ。
 逆に気付かれないと思っていたなら
 君は僕たちを見誤り過ぎだね
 
 ただ、なんだねあの駄作は。
 かつての君ならもっと素晴らしいものが
 かけていたはず」

『書くのが怖い。
 でも、望んでいる人がいるから
 書き続けるの。』


まさか、気付かれているなんて思っても見なかった。
だって、宗の言う通り、私の腕はどん底
素人が書いていると言ってもおかしくない


「ふん、僕だったらあんな駄作を
 作り上げ世に送り出すほうが
 恥ずかしくて怖いね

 まぁ、いい。
 つまり君がそこまで負う必要はないのだよ」

『ははっ、いかにも宗らしい考えだね』

「Aを無理矢理、こちら側に連れて行こうなんて
 考えていない。

 ただね、君も僕の大切な友だ。
 こうも距離を置かれてしまうと悲しいのだよ」



宗の悲しそうな顔を見て突き放すに突き放せなかった
相変わらず私は弱いままだ。

【一件落着】→←ひょっこり



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作者名:友梨奈 | 作成日時:2021年8月13日 23時

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