6人目のKnights No.2

【捨てた名前】 ページ21

「どう言うことです、Aさん」

「ここでしらばっくれても無駄ですか？」

「うーん、しらばっくれても
僕が徹底的に調べ上げるよ？」

「あ、結構です。」


しらばっくれても無駄らしい。
英智に徹底的に調べ上げられるとか
怖すぎてやばい。


「じゃあ…正直に答えます
私は英智が言っていた通り水無月財閥の娘です。
この学院だったら、英智、朱桜、姫宮…古原
と関わっていました。

本来なら…私が継ぐことになってます。
でも、あの人達は…
私のやりたい事をやらせてくれなかった。
友達と遊ぶ事も、アイドルになる事も。

英智とかは、遊んでた。
敬人とか、桃李とかと


あんな、自分のやりたい事を
なんにもできない、ただ束縛された
家の中…水無月財閥にいたくなかった。


だから…水無月という名前を捨てて
紺月としてここに居るんです。」




どんなにお金持ちでも
天祥院財閥のあとに続く2番目の財閥だとしても

自分がやりたい事をさせてもらえない
財閥なんて、私は嫌だ。


「そうだろうね
この前、水無月財閥と会う機会があったんだけど
Aのこと探していたよ

僕は黙っておいたけどね♪」

「ありがとう、英智…」

「つまりは、古原って財閥の娘なのか？
なら、もし古原が水無月財閥に
お前が今、紺月として活動してるって
言ったとしたらやばいのか？」


いつもはだるそーにしてる
佐賀見先生が割と真剣に聞いてくる


「そうですね…
ばらしてしまったら、私だけでなく皆が…

でも、私は負けません。


みんながいるから。」


私は笑ってみせる。
そうすると先生と英智は安心したのか
笑い返してくれた。
"お前を信じてる"って。


でも…




「一つお願いがあります。
絶対に表面上では私の味方をしないでください。
きっと、古原さんのことなら
私を追い出すためなら手段を選びません。

でも裏では、助けてほしいな…なんて…」

「もちろんだよ
僕は君の味方だ♪」

「そうだねぇ、俺は
もちろんAの味方だからねぇ」

「私達は貴方の味方ですよ」



その場にいた皆が笑顔で言ってくれた_____

ぇ！？一人多い！？

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