留守番の教え方 ページ10
「嫌だよついていく。」
「何で俺ら此処に居なくちゃいけねぇんだ。」
「こら二人とも辞めんか。
Aの腕が千切れるぞ。」
厭だ。
ごめんね。
置いていくな。
今だけだから。
捨てるの?
捨てない。
そんな会話を繰り広げ既に数十分。
両手腕を其々に掴まれ、途方に暮れます。
どうしても今回二人を尾崎幹部へ預ける事になっています。
子犬のような目をされても我慢です。此処は振り払いましょう。
時間が迫っております。
『二人とも良い子にしてるんだよ。いいね?』
不服そうな中也君が金色夜叉の刀によって壁に貼り付けられ、
尾崎幹部に捕らえている太宰君の姿。
心の中で上司に感謝と彼等に謝りつつ貴方は向かいました。
「しかしまぁ……依存しとるのう…。」
振り袖を口許へ寄せて小さく尾崎幹部が呟いている事に貴方だけが気づいていません。
.
向かう先は敵対する武装探偵社です。
黒髪のセーラー服を着る少女が扉の前で待ってくれていました。
「お待ちしておりました!どうぞ中へ。」
協定を結んでいる事もありますが貴方は彼らとは特に直接的な関わりもあまりなく、和やかな雰囲気で迎え入れてくれました。
お茶を頂いていると眼鏡を付けた男性が近づいてきました。
その後ろにはあの中島君が居ます。
なんだか顔が固いです。
「貴方が太宰を預かっている方ですね。」
はい、と頷くと眼鏡の人は中島君の頭を無理矢理押し下げ、物凄い勢いで礼をしました。
風圧さえ感じ取れましたね。
「この度はうちの社員が突然押し掛けて申し訳ございませんでした。また、社員が世話になっていると…。」
『そんな、辞めてください。
中島君は逆にあの二人のせいで被害に遭いそうになったんですから…。』
硬い言葉が少し苦手な貴方。
二人の顔をあげさせます。
眼鏡の人は国木田独歩と名乗り、
貴方の向かい側へと座りました。中島君はその隣へちょこんと。
『本題ですが…____』
.
.
「あの唐変木…ッ!!」
「太宰さん……っ」
近況を語ると国木田さんは眼鏡を抑えて怒りで震え、中島君は天を仰いでいます。
近くで聞いていた社員らも同じような反応です。
「Aさんよく平気ですわね…。」
「ナオミよりやば__」
「お兄様ァ?」
ナオミさんと兄の二人が体を密着し始めた所で視界から外しまょう。
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聖良(プロフ) - 初コメ失礼します。この作品とても好きです。更新頑張ってください。ずっと応援しています。 (2023年1月15日 11時) (レス) @page47 id: 6b3156758f (このIDを非表示/違反報告)
白氷(プロフ) - 三斗(トリップ願望者)さん» ゆっくり更新ですが、気長に待ってくださると嬉しいです…!ショタは永遠です。これからも【双黒の育て方】をよろしくお願い致します! (2022年8月15日 21時) (レス) id: 390407dfce (このIDを非表示/違反報告)
白氷(プロフ) - まるさん» お久しぶりです。なかなか更新できる時間が少なく、更新を滞っていました……全部見直してくれるだなんて本当に嬉しいです。更新気長に待って下さい…! (2022年8月15日 21時) (レス) @page45 id: 390407dfce (このIDを非表示/違反報告)
三斗(トリップ願望者) - また更新してほしいです。推しのショタって神ですよね(´∀`*)ウフフ (2022年7月30日 1時) (レス) @page43 id: 50d700a5ed (このIDを非表示/違反報告)
まる - お久しぶりです!最近はなかなか更新の連絡がないので少し心配でした(-_-;) いま、全部見直してきた所なんですが、やっぱり神ですね。死ぬほど神です。更新永遠に待ってます (2022年7月4日 23時) (レス) @page43 id: 5775e80e82 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白氷 | 作成日時:2021年10月23日 17時