手放すなんてできない ページ46
直人
「…以上が、僕たちが見てきた、別の世界線での話です」
武道
「千冬、ほんとにごめん…
俺、相棒なのに…
千冬のことも、Aちゃんも、守れなかった…」
千冬
「…ぃや…なんつーか…」
本当に、自分の身に起きたことなのか…
俺自身のことなのか？
長いお伽噺でも聞いてた感じだ…
最初に羽宮Aという名前を聞かされ、妊娠していたことを聞かされ、すげー辛かった
でもそれまでの過程の話を聞いて、少し安心した
別の世界線でも俺は彼女と出会い、愛してたんだ…
共に歩んでいくことはできなかったようだけど…
きっと、その世界線での俺は、Aの自由と幸せを願った
まだ見ぬ子供の未来を案じて…
なんか、その世界線での俺、ちょっとカッケーじゃん…
今の自分がそんな決断できるかって聞かれたら、わかんねぇ
直人
「別の世界線での彼女は、東卍の監視下に置かれ、誘拐同然だったようです
今回も似たような状況かと…
もう一つの世界線で、彼女は佐野万次郎と共にいました
つまり、今回も…」
千冬
「Aは、マイキーくんのところにいる…」
直人
「そう考えるのが自然でしょう…
佐野がAさんに執着する理由は未だわかりませんが…」
武道
「で、でもよぉ…
マイキーくんって…、今…」
直人
「梵天、という犯罪集団のトップです…」
千冬
「…Aを取り戻せる勝算は…」
直人
「…警察でもなかなか手が出せない、危険な集団です
居場所を突き止めるにも、時間がかかるかと…」
千冬
「…タケミっち、直人…
俺、Aがいねぇとダメなんだ…
別の世界線の俺みたいに、手放すなんてできねぇ
あいつのこと諦めるなんてできねぇ…
一虎くんとも約束したんだ…
一虎くんに託されたんだ…
だから、なんとしても、Aを取り戻したい」
武道
「…千冬…
だよなっ！
俺、協力する！」
直人
「僕も、できる限りの協力をします
あんな悲しい出来事はもうたくさんです…」
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神奈月(プロフ) - あいさん» コメントありがとうございます。お話は佳境ですが、みなさんに楽しんでもらえるようにがんばります。 (2022年11月27日 7時) (
レス) id: d80d51a44f (このIDを非表示/違反報告)
あい - いつも更新を楽しみにしています。千冬と一虎、これからヒロインとどんな結末が待ってるのかとても楽しみです (2022年11月26日 16時) (レス) @page39 id: c280eab537 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：神奈月 | 作成日時：2022年11月1日 13時
