18 ページ18
目が覚めると、千冬の腕が目に入った
ずっと、こうして腕枕をしてくれていたらしい
痺れてないか、少し心配になる
見上げれば、無防備に眠る千冬の姿
離れていた時間を取り戻すように、一晩中彼に愛された
あの時とは違う
心が、満たされた
半年付き合っている間、彼に愛してるなんて言われたことはなかった
好きだよ、とは言ってくれてたけど…
昨日、一晩で何回、愛してると言われたかわからない
もう、不安なんてない
何気なく左手の指先を動かすと、いつもと違う違和感を感じた
A
「…ぇ…？」
布団の中に隠れていた左手を見て、すぐに理解ができなかった
薬指にぴったり嵌められた、シルバーの指輪
付いている石は、一目でダイヤモンドだとわかる
A
「…ち、ふゆ…」
千冬
「ん？」
A
「あの、これ…」
千冬
「うん」
いつから起きてたのか…
目を細めて、まるで私の様子を窺ってるみたいで…
A
「…千冬…」
どうしよう、言葉が出ない
そっと、千冬が嵌められている指輪を指でなぞった
千冬
「サイズ、ちょうどいいみたいだな」
A
「…ねぇ、千冬っ…」
千冬
「ん？」
完全に、私の様子をみて、楽しんでいる
何も言ってくれないのは、反応を楽しんでるからだ…
千冬
「ほんとは、もっと早く渡したかった
いろいろあったから、もう渡せないかもって思ったこともあったけどよ…
やっと…」
A
「…うん…」
千冬
「A、結婚しよう」
A
「千冬…」
千冬
「この先もずっと、隣にいてほしいのはAだけ」
A
「…うん…」
千冬
「返事、いつでもいい
お前の気持ちが決まるまで、待ってる」
A
「返事なら、一つしかない…」
千冬
「なら、聞いてもいいか？」
A
「場地Aは松野千冬を愛してます
この先も、この気持ちは変わらない…」
ぎゅ、っと強く抱きしめられる
私が、生涯で唯一愛す人
千冬
「…A…
絶対に、幸せにするから」
A
「うん…
もう、離さないでね…」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 95人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
神奈月(プロフ) - あいさん» コメントありがとうございます。お話は佳境ですが、みなさんに楽しんでもらえるようにがんばります。 (2022年11月27日 7時) (
レス) id: d80d51a44f (このIDを非表示/違反報告)
あい - いつも更新を楽しみにしています。千冬と一虎、これからヒロインとどんな結末が待ってるのかとても楽しみです (2022年11月26日 16時) (レス) @page39 id: c280eab537 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：神奈月 | 作成日時：2022年11月1日 13時
