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血のハロウィンの現場となった場所は、すでに姿を変えていた
あの頃の面影はない
でも、それでよかったのかもしれない
いつまでも、あのままより…
相変わらず千冬の腕は腰に回されたまま
歩きながら、千冬はいろんな話をしてくれた
圭介くんとの出会い、東卍の話、仕事の話
きっと、記憶をなくす前の私に、すでに話した内容だと思う
それでも、嫌な顔ひとつせず、話してくれた
武蔵神社に着いた頃にはすでに辺りは暗くなり始めていた
千冬
「ここ、俺の青春そのもの
東卍で過ごした時間、思い出は全部ここなんだ…」
A
「うん…
圭介くん、よく話してくれた
東卍のことも、千冬のことも…
毎日、楽しそうだった」
千冬
「今思えば、楽しかったんだよな…
学校サボったり、ケンカしたり、バイク走らせたり…」
A
「圭介くんの話を聞いて、ほんとの楽しそうだった
前に千冬とここに来た時も、そんな話したのかな…」
風が頬をかすめる
ちらっと千冬を見ると、少し俯き加減で表情が見えない
千冬
「無理に思い出さなくてもいい
また、ゼロから始めればいいから
もしお前がもう俺とは一緒にいられないって思うなら、それも仕方ないって思ってる
元は、俺が終わらせちまったわけだし」
A
「千冬…」
千冬
「次行くとこで最後だから
もう少し付き合えよ」
少しだけ寂しそうな顔をしている千冬
そう言うと、千冬は私の手をとって歩き出した
この手を、知ってる…
温かい…
トクン、と自分の心臓の音が大きく聞こえた
封印されていた、記憶の蓋が開きそうな気がした
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神奈月(プロフ) - あいさん» コメントありがとうございます。お話は佳境ですが、みなさんに楽しんでもらえるようにがんばります。 (2022年11月27日 7時) (
レス) id: d80d51a44f (このIDを非表示/違反報告)
あい - いつも更新を楽しみにしています。千冬と一虎、これからヒロインとどんな結末が待ってるのかとても楽しみです (2022年11月26日 16時) (レス) @page39 id: c280eab537 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：神奈月 | 作成日時：2022年11月1日 13時
