仲良しJUMP 12

ゆーり ページ12

涼介side



随分と具合の悪そうな知念さんにメンバーは心配で鏡の前に張り付いててめっちゃおもしろい笑

当の本人はだいぶ辛そうなこと。



あ、これやばいな。そう思い、慌てて目の前にあった袋を片手に知念の側に駆け寄る。

振付師の先生に一声かけてから、知念の元に行くと、涙目で座り込んでしまって唾液を必死に飲んでる。



涼:「頑張ったな。ちゃんと袋持って？」



袋を口に当てながら渡すと俺の手の上からぎゅっと握りしめて、おえおえと戻す。

俺も持ってるから出した分の重みを感じる。

背中さすってやりたいのに…短い爪を俺の指に立てて地味に痛い。



大:「ちねーん。気持ち悪かったな。」

雄:「袋一回自分で持てる？俺ここ持ってるから。山田その体制きついでしょ」

涼:「雄也、ありがとう。知念大丈夫かー？大丈夫じゃないわな」

大:「じゃ、山田ここ任す。俺ら楽屋整えてくるわ」

涼:「おう。」



みんなの配慮のおかげで、俺と知念だけがスタジオに残る。

まぁ、見たくも見られたくもない光景だし、知念も俺だけの方が安心するだろう。



涼:「泣かない泣かない。しんどくなるよ？」



吐き気は落ち着いたのか袋から顔を上げてびーびーと赤ちゃんのように泣くかわいいボク。



涼:「あーあ。ほらよだれがーーー。あ、ちょいだめだめ。いったんお水で口ゆすがなきゃね。立てるならこれ捨てたいし、口元洗いたいしトイレ行こう？」

侑:「…トイレ…いく。」

涼:「行こうな。おんぶしたいけど、汚れてるからトイレで洗ってからな？支えるから。頭痛くない？」

侑:「痛い…」

涼:「泣かないよー。痛くなるよ？」



何を言おうとシクシクと泣くし、気分悪い時の特有のよだれがもう…だがそれすらかわいい。さすがに吐瀉物を手で拭ってやることは出来ないけど。

脇の下に手を添えてトイレに行き、汚れたところを洗って楽屋に。

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