27 ページ50
Satomi side
やっちまった。
目を覚まして血の気の引くのを感じながら謝る。
相変わらずそっけないのは、どこか諦めてしまっているからか。
こうなることをわかっていたのに止められなかった。
熱に浮かされた。
悔やんでも、時間が戻るわけではない。
スーツがくしゃくしゃで着れないのか、下着姿のAちゃん。
初めてはもっと甘く、優しく迎えてあげたかった。
「どうせ私の初めては遅かれ早かれさとみさんですよ。」
諦めたように吐き出されたその言葉は、俯かれていて顔は見えなかった。
傷つけた。
定められた運命から、逃れることはできないと突きつけ、ただただAちゃんを傷つけた。
さ「それ、貸す。」
何かAちゃんに服を着せなきゃと思い、自分の着替えもついでにクローゼットを漁る。
貸せるズボンはないので、緩めと言ったらパーカーか…。
黒やグレー、パーカーはいくつかあるが、手に取ったのはピンクのパーカー。
すとぷりパーカーをAちゃんに被せる。
傷付けておきながら、それでもAちゃんへの独占欲が隠しきれていない証拠。
俺のもので、俺の色に染めたくて、よくあるパーカーではなく、ピンクのすとぷりパーカーを選んだ。
諦めきれない気持ちが前面に出過ぎてて自嘲する。
そんな俺の気持ちを知りもしないで、躊躇なく袖を通すAちゃん。
体格差はある方だ。
袖はダボダボで、肩が半分見えそうなほどずり下がっている。
よくある彼シャツの、見えそうで見えないショーツと隠しきれない太もも…なんてのはなく、ミニスカートレベルにきちんと隠されている足元。
さ「…っ。」
それでも、俺の色のパーカーを着た彼女に、胸がときめいた。
ねぇ、俺のパーカーを着て、微笑んでいるその意味は何ー・・・?
ー・ー・ー・ー・ー
たくさんの閲覧・評価・コメント・お気に入り登録、本当にありがとうございます!
趣味を詰め込んだお話になっておりますが、その分私はめちゃめちゃ楽しいです(笑)
続編も、マイペースに更新していきますが、楽しんでいただけましたら幸いです。
286人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「すとぷり」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
夢花(プロフ) - フェロモン怖ぁ((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル (2021年4月11日 23時) (レス) id: 78d9e81099 (このIDを非表示/違反報告)
唯凛(プロフ) - りんさん» 確認ありがとうございます。私のわがままを押し付けるような形で申し訳ありません。ぜひ、ログインされました際にはご期待に添えていればなと願います。いただいたお時間無駄にしないよう少しでも楽しんでいただけたら幸いです。ありがとうございます。 (2021年4月11日 9時) (レス) id: 01cd285b43 (このIDを非表示/違反報告)
りん - 読ませて、いただきました。ご丁寧に有難うございます!ログインしてみようかなと考えています。他の作品も楽しみにしています!これからも、頑張ってください。m(_ _)m (2021年4月9日 1時) (レス) id: 8208016f57 (このIDを非表示/違反報告)
唯凛(プロフ) - まっちゃさん» お手数をおかけしてしまいまして申し訳ありません。私自身がまだあまりうらツクのシステムを理解しきれておりません故…。ページに入れた際には楽しんでいただけたら幸いです! (2021年4月8日 22時) (レス) id: 01cd285b43 (このIDを非表示/違反報告)
唯凛(プロフ) - りんさん» コメントありがとうございます!他作品まで読んでいただけて、とても嬉しいです。 続きページの件につきましては、コメントに収まり切らず、本ページ内でお話しさせていただいております。ご一読いただけますと幸いです。 (2021年4月8日 22時) (レス) id: 01cd285b43 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:唯凛 | 作成日時:2021年3月14日 22時