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A side

注射の副作用か、身体が怠くて眠気が襲ってきた。
皆さんへの挨拶もそこそこに、にぃにが寝てな、って言ってくれたので、奥の部屋に入って体を横にする。
まさかヒートがあんなに急に起こると思わなかった。
私自身も油断していた。
莉犬さんがいてくれてよかった。
にぃににはすごく申し訳ないことをしたな…。

抑えたはずの昂り。
それが、急激にぶりかえしてきた。
自分の昂りに身体すら耐えられなくて、あんなにしんどいヒートなんて初めてだった。

…はぁ、疲れたな。
寝よ。

薬の強さに身体が耐えきれなくて、眠りについた。


さ「あ、起きた。」

「っ!?」


目が覚めたら1人だったはずの部屋に人が居て、思わず後ずさる。


さ「怖がらないで。何もしないから。」


さとみさん…だよね?

近づいちゃいだめ、離れなきゃ、って思うけど、見つめられてる瞳になぜか惹きつけられる。
何もしない、って言ったくせに、すこしずつ近づいてくる距離。
何で?どうして?


さ「ねぇ、ドキドキしてる?」


怖い。何なのこの人。
顎を掬われて顔が近づく。


さ「さっきの、俺のせいでしょ?」


さっきの…。
この人が言ってるのはヒートのことだろう。
わかってる。
無意識的に惹きつけられる理由も、さっきのヒートも。
この目の前の人も自覚してることで決定的になってしまった。

ニコッと甘い顔で笑う。
顔がいいせいで、どきりとする。
そのまま顔がどんどんと近づいてきた。

その両肩を、ドンと押しのける。


さ「った。」

「私は…私は運命なんかに踊らされたくない。」


御伽噺だけの存在だと思ってた。
運命の番なんて、そんな話、嘘だと思ってた。
嘘だと思いながら、どこか憧れながら生きていた。
いつか、優しくて、守ってくれる、にぃにみたいな人と出会って番になって結婚するんだ。
そう思っていたのに…。

こんな運命なんてごめんだ。

キッと私が睨んだら、さとみさんは何故か楽しそうに笑っていた。

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作品ジャンル:恋愛
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夢花(プロフ) - フェロモン怖ぁ((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル (2021年4月11日 23時) (レス) id: 78d9e81099 (このIDを非表示/違反報告)
唯凛(プロフ) - りんさん» 確認ありがとうございます。私のわがままを押し付けるような形で申し訳ありません。ぜひ、ログインされました際にはご期待に添えていればなと願います。いただいたお時間無駄にしないよう少しでも楽しんでいただけたら幸いです。ありがとうございます。 (2021年4月11日 9時) (レス) id: 01cd285b43 (このIDを非表示/違反報告)
りん - 読ませて、いただきました。ご丁寧に有難うございます!ログインしてみようかなと考えています。他の作品も楽しみにしています!これからも、頑張ってください。m(_ _)m (2021年4月9日 1時) (レス) id: 8208016f57 (このIDを非表示/違反報告)
唯凛(プロフ) - まっちゃさん» お手数をおかけしてしまいまして申し訳ありません。私自身がまだあまりうらツクのシステムを理解しきれておりません故…。ページに入れた際には楽しんでいただけたら幸いです! (2021年4月8日 22時) (レス) id: 01cd285b43 (このIDを非表示/違反報告)
唯凛(プロフ) - りんさん» コメントありがとうございます!他作品まで読んでいただけて、とても嬉しいです。 続きページの件につきましては、コメントに収まり切らず、本ページ内でお話しさせていただいております。ご一読いただけますと幸いです。 (2021年4月8日 22時) (レス) id: 01cd285b43 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:唯凛 | 作成日時:2021年3月14日 22時

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