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Satomi side

自分の家のキッチンで、好きな子が料理をしてる、なんてめちゃめちゃテンションが上がる。
手際良く切られていく材料たちの音がやけに心地いい。


「見てて楽しい?ゲームとかしてていいよ?」

さ「楽しいからいーの。」


Aちゃんを見ていない方が勿体無い。
手伝おうかと思ったけど、どうせなら全て眺めていたい。
本当に料理が好きらしく、嫌な顔一つせず、むしろ買った材料で、やっぱこれ作ろう!とか楽しそうにメニューを立てている。


「ハンバーグ好きなの?」

さ「うん。一番好きかもしれん。」

「なんかもっとオシャレなもの好きそうなのに、割と王道いってて意外かも。」

さ「どんなイメージだよw」


えへへ、と笑うAちゃん。
何度見ても見飽きない笑顔。
見つめてたい。
触れたい。
食べちゃいたい。


「食べる?」

さ「え?」

「味見。」


心の中が覗かれたかと思ってどきりとする。
なんだ、味見か。
何も知らないAちゃんは、付け合わせに作ったカボチャのサラダを一口分掬って、俺の方に向けている。
本当はAちゃんを食べたい、なんてエ ロ親父みたいな考えに蓋をして、カウンターから身を乗り出して口を開ける。
カボチャのサラダが俺の口に放り込まれる。


さ「んまっ!」

「えへへ〜良かった!」


小さな手で捏ねられるハンバーグ。
魔法のように次々に料理が完成していく。


「本当に誕生日こんなんでいいの?」

さ「これがいいの。それに、割とすごいことやってるからね?自覚した方がいいよ。」

「そんなことないもん…。」


自己肯定感が低いのか、納得いかない表情。
尖らせた唇に触れたくて、カウンターからキッチンに入る。
そっと触れてみる。
突然の俺の行動に驚いて、スープをかき混ぜていた手が止まる。
指先に感じるその柔らかな感覚に、理性が崩れていく音がする。

このままキスをして、その全てを奪ってしまおうか。


「さと…み…くん…?」

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作品ジャンル:恋愛
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かろん - これみてたときに、発狂したくなったけど、下の階にお客さんがいた件wwニヤニヤしてました (2021年5月8日 14時) (レス) id: 3cb105e1fa (このIDを非表示/違反報告)
かーな - さとみくんのキスしたがりのところ可愛い (2021年4月1日 14時) (レス) id: d96fccd218 (このIDを非表示/違反報告)
唯凛(プロフ) - もなぁさん» コメントありがとうございます!恋を自覚してからグダグダ宙ぶらりんという(笑)付き合ってるレベルにイチャイチャはしてるんですけどね…。頑張って付き合えるよう動かしていきます!!w (2021年3月9日 15時) (レス) id: 282d732e79 (このIDを非表示/違反報告)
もなぁ - 把握です!ww早く付き合って欲しいなぁ〜これからも頑張ってくださいっ! (2021年3月8日 21時) (レス) id: 935d4bc1e3 (このIDを非表示/違反報告)
唯凛(プロフ) - 缶づめろでぃーさん» コメントありがとうございます!距離感バグが著しいBD編です(笑)楽しんでいただけてるようでとってもうれしいです!書いてて私も楽しいので!!w (2021年3月8日 11時) (レス) id: 3e3b4d1012 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:唯凛 | 作成日時:2021年2月9日 23時

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