第二十話 疑いなんて ページ22
ふいに目が覚めてみると、つんと鼻を刺す医薬品の臭いに真っ白な天井。
『…？どこだ、ここ』
起き上がろうとすると、前頭部がズキズキと痛み思わず額に手を当てる。
『痛ってぇぇぇえ！』
近くで人が立つ気配がした。ゾムさんだろうか。ホッとして目を上げたが、私を覗き込んで来たのは想定外の人物だった。
???「……起きたんか」
『っ！？』
声にならない声をあげて驚くと、金髪さんは決まり悪そうにガシガシと後頭部をかき、ぶっきらぼうに言った。
kn「コネシマや。近距離部隊第一分隊長やっとる」
『…コネシマ近距離部隊第一分隊長』
kn「長くて面倒やろ、コネシマでええ」
『……では、コネシマさん。途中で余計なこと喋って対戦を中断してしまい、申し訳ありませんでした』
そう謝ると、コネシマさんは深いため息をついた。
kn「もともと話を振ったのは俺や、いらんとこで謝らんでええ。……それと」
コネシマさんはちらっと私の目を見てすぐに逸らした。
kn「お前、戦闘したことないんやってな」
『ど、どうしてそれを…？』
先程までの狼のような威嚇はどこへやら、コネシマさんは低いトーンで話してくる。
kn「お前が屋根から落っこちた後、スライディングで受け止めに来たショッピに怒られたんや。「Aは格好こそ少年兵のそれですけど、戦えるなんて話は聞いたことないっすよ」ってな…ホンマか？」
その言葉に小さく頷く。
『僕が住んでいた国は、戦争がないどころか兵隊も持ってなかったですから』
kn「そうか…やっぱお前はホンマに異世界人やってんな。グルッペンから聞いたんや、赤髪の少年が何故か聖女と一緒に召喚されたらしいって。お前のことやろ？」
『あ、はい…』
知れ渡ってる訳じゃなかったのか、a国の召喚内容は。
kn「グルッペンは必要最低限の情報しか伝えん。a国の話も、聖女が現れたってことしか知らんかったから…お前の言ったことは嘘や思ってん。疑ってすまんかった。あと、頭の怪我も」
コネシマさんが真っ直ぐにこちらを見てくる。目に浮かぶ色は真剣で、これがこの人の最上級の謝罪なのだとわかる。
『…いいんです。気に入られないのなんて承知の上です。それに、気づいてましたし。前に子供を助けようとして怪我を負わされたのコネシマさんでしょう』
碧眼が丸く開かれる。どうして、と問うように。
『ゾムさんからそれとなく聞いていたので。信用されなくて当然です』
コネシマさんの瞳が、今度はきっちり私の目を捉えた。
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RURU - あああああ好きです(好きすぎて発狂) (2021年1月10日 15時) (
レス) id: 4226f6833e (このIDを非表示/違反報告)
ゆずの(プロフ) - 今まで読んできた中で総統の目を「ルビーを王水に溶かした」って表現してるの 初めて 好みすぎた (2020年11月23日 22時) (レス) id: d277476c39 (このIDを非表示/違反報告)
ちびごん1 - あ、これ、聖女が夢主ちゃんパティーンですね！！うん！知ってた！！(長年の勘(約五ヶ月))月奈ちゃんが限界オタクなら辛いんだろうな(スマホを持ってない場合)うおおおおお！早く二人が再会して元の世界に戻れることを祈りまああああす！(近所迷惑) (2020年10月28日 2時) (レス) id: 4fdb0260c0 (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - 主さんがジャンピングスライディング土下座をするならば私はジャンピングスライディング焼き土下座ダ！！（何競ってんねん（主さんすみません）） (2020年10月27日 21時) (レス) id: 409dd9da63 (このIDを非表示/違反報告)
暇人な名無し(プロフ) - レイさん» それな！？(ジャンピング&スライディング土下座) (2020年10月27日 20時) (レス) id: d7b6c8461a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうり
| 作成日時：2020年10月18日 10時
