25 お近づきの印 ページ25
『あ、兄ちゃん』
tn「大先生にだけは近付いたらアカン言うとるやろ！？」
そっと私の前に割り込むように入ってきた兄の、大きくて落ち着く背中を見ながら、顎に指を当てて言う。
『ふむ。それは随分鬱島さんが可哀想な気もしてきたな』
tn「話の応じ方がグルさんとそっくりなの気に食わへんねんけど」
gr「ほう？それは済まない」
tn「はいウザ」
相変わらず息ピッタリですこと。腐れ縁も腐れ縁過ぎて縁側が抜けそうな仲だけど、まあ信頼し合っているという認識で間違い無いよね。
ut「聞いてやトントン！！漸く記憶呼び覚ましてもらえてん！」
tn「へーふーんほーん」
ut「何でトントン僕にそんな冷たいん？泣くで？」
os「きっしょ」
ut「えぇぇえ思わぬ所からの飛び火が！！」
…うーん、鬱島さんも大概喧しい種族だったか。兄ちゃんが居なくなった後の独りきりの部屋は淋しかったけど、もはやあの静けさが懐かしい。
em「オスマンさん、どうどう」
os「何がどうどうやねん」
お菓子をつまんでは紅茶を飲みの動作を繰り返している2人も、何を考えてるのか判んないと言えばそうだ。特にマンちゃん。いつでもニコニコしてるってのが怖いよね。
os「…どうしたん？」
『あぇ！？何でも』
しまった、まじまじと見すぎた。焦って視線を逸らすと、マンちゃんはクスクスと笑って言った。
os「クッキー欲しいん？おいで、あげる」
『え』
そうでは無かったんだが、まあぶっちゃけお菓子は食べたいからと思って近寄る。
os「アレルギーは？」
『無いです』
os「なら良かった。ほい」
手渡されたのは、可愛くラッピングされたジャム入りクッキー。マンちゃんの手作りだと言う。
『ありがとうございます…けど、これって誰かにあげる物だったんじゃ？』
私なんかがもらってしまって良かったんだろうか。不安になって訊くと、マンちゃんはふるふると首を横に振った。
os「元々Aちゃんのために作ったんよ。気兼ねせず食べや」
ふわふわとした表情で喋るマンちゃんは、何か私より女の子みがある。もう一度お礼を言ってから、私は封を開けてクッキーをひとつつまんでみた。
『…美味しい』
ショートニングが入ってるのかって位サクサク。そう言うと、マンちゃんは嬉しそうに笑った。可愛い。
syp「A、一個ちょーだい」
『お前甘い物好きだったっけ？』
syp「はい」
『意外』
じゃああげるよ、と手渡そうとすると、ショッピは腕を引っ込めて首を振った。…え、何？
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ねこ娘(プロフ) - 初めまして！本当にマイクラの世界で生活してるみたいでドキドキしちゃいました！マイクラの世界って何も知らずに入り込んでしまったらこんな感じなんだろうな、、すごい新鮮で読んでて楽しかったです！tnのお兄ちゃん感もめっちゃ好きでした笑完結お疲れ様でした！ (2021年2月2日 20時) (
レス) id: 5a39984025 (このIDを非表示/違反報告)
いちごみるく(プロフ) - 完結おめでとうございます！とても好きなお話だったので、完結が少し寂しく思ったりもします…次のお話、楽しみにしてます！ (2021年2月2日 9時) (レス) id: 1755ed01f2 (このIDを非表示/違反報告)
都築(プロフ) - 失礼します。完結おめでとうございます!!とても面白かったです!!新作楽しみにしてます。 (2021年1月31日 23時) (レス) id: e5f03274fe (このIDを非表示/違反報告)
ゆうり(プロフ) - Aliceさん» 解りづらい表現だった事をお詫びします。本文に説明を付け足させていただきます…！ (2021年1月31日 15時) (レス) id: 5789c02b18 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうり(プロフ) - Aliceさん» ご指摘ありがとうございます！私の記憶が正しければ、倫理用語として使う時には「りんねてんしょう」と読むのが正しかったかと思います。どちらの読みも有り得る言葉ですが、宗教的な話がしたかったのであえて「てんしょう」をチョイスさせていただきました。 (2021年1月31日 15時) (レス) id: 5789c02b18 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうり
| 作成日時：2021年1月19日 18時
