【wrwrd!】俺の青春に不可侵条約結んでクレメンス

02 作戦名:ガンガンいこうぜ ページ3

▼.(グルッペン視点)





軽く飯も済ませて、約束の時間までに少し前に使っていたパソコンの回線を繋ぎ直す。
さすがと言うべきか、電機メーカー勤務のコイツの手際の良さ。ゲームは弱いくせに機械には強いんだよなぁ。相変わらず理系ヤローだ。

仲良く並ぶ２台のパソコンにふとゲームに明け暮れていた学生時代を思いだした。




「懐かしいな...」


『そうだな...６畳だった俺の部屋の内２畳を支配していたお前のゲームスペース』


「まぁ近所とはいえ、お前のアパートまでの徒歩10分が面倒だったからな」


『理由が雑』




今も昔も断りきれない性格のAには、ガンガンいこうぜ！作戦が効果的だ。
コイツは攻められ続けるのにめっぽう弱い。俺のような上級者になると目を見るだけで折れるようになるゾ！





『あ。グル氏ー。13日の金曜日ってそこまでホラーじゃないよね？』


「は？お前やったことないのか？」


パソコンの回線を接続し終え、電源を入れるAは
先に起動した俺のパソコンに映るホラー感満載の画面を見て不安気な声を漏らす。

思い返せば、AとプレイしたゲームはマイクラとHoiが中心でホラーゲームなどやったことが無い。
もしかしてコイツ、ホラー耐性低めなんじゃないか？...それなら、パソコンの位置を若干俺と近い位置に設置したのも頷ける。




「まぁ多少ホラー要素はあるが...あらゆる手段でジェイソンから逃げれば問題ない。機械いじり得意なお前なら車修理も余裕だろ。大丈夫大丈夫」



本当かよ...と俺に疑いの目を向けるA。俺が信じれんのか？おん？

大丈夫だってちょっと殺人鬼に追いかけ回されて残虐に殺されるだけだからな！と心で励ましながらそろそろ時間になるのでマイクの電源を入れる。

諦めたのか仕方なくヘッドホンをしたAは、不気味なBGMが聞こえたからか般若心経を唱え始める。お前の方がホラーだろ。録音したろ。








この後、無事にAはジェイソン(ゾム)によって仏の元へ旅立った。

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