09 世間は意外と狭いらしい ページ20
▽.
最近、俺は気づいてしまった。
逆になんで今まで気づかなかったのかそっちの方が不思議だが...まぁそのまま気づかなかった方が俺にとっては嬉しかったと思う。
「ひどいな〜A。そんな事言わんといてや」
少し高めで艶のある声。いかにも女性に向けるような甘い声に軽く寒気がする。
そう俺が最近気づいたこと────
それは今俺の部屋のコタツからひょっこりと顔だけを出している男と同じマンションに住んでいたということである。
『本当に驚いたわ...鬱氏と同じマンションとか..あと俺ん家でのくつろぎ方に驚きが隠せない』
「俺とAの仲やんか〜。てか年中コタツ出しっぱなしとか意外とズボラやんな」
『帰れよ..』
俺の出しっぱなしコタツを馬鹿にする鬱氏は、あ〜眠くなってきた今日泊まろうかなとか言いながらコタツで丸くなる。おおかた、また彼女と何かまずいことがあったのだろう。
そういえば鬱氏がこのマンションにいることを知った時も女性と揉め事を起こしていた。
詳しくは知らないが(知りたくもない)まぁ浮気。あの時のエレベーターでの修羅場を生涯俺は忘れないだろう...「どっちが正しいと思う？私よね」とかなんも知らない俺に同意求めてくるとか女の人って怖いなぁと思った。しかも困惑した俺も怒られたし...。
結局鬱氏の顔に一発食らわせた彼女は俺と鬱氏をエレベーターに取り残していったわけで、それがきっかけで今の仲(?)になったといってもいいだろう。
『はぁ...女遊びも大概にしろよ？また俺が巻き込まれるなんて勘弁。てかまずお前が彼女に殺されそう』
「まぁ...そうやな。やけどAと仲良くなるきっかけになったし結果オーライって思っとるよ。A、飲み会の時めっちゃ俺避けとったしぃー」
『ごめんって...』
「えぇよ。やけどその理由を知りたいなぁ...俺は」
俺がお茶を持ってきたタイミングを見計らってか、体を起こして俺に目線を合わせて話す鬱氏。
なんだか見透かされてるような目に少し腹が立って軽くデコを叩いてやった。
「ｱﾀﾞｯ...」
『高校同じやったから。同級生とか気まずいやん...これでいいやろ』
「えっそうやったん！？」
『お前は文系。俺は理系やったからお前は知らんと思うけどな』
俺はよーく知っとるよという言葉をお茶と一緒に飲み込んだ。
まぁ本当の理由はお前が女遊びやめてからにでも教えてやるよ。
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ゆりあ(プロフ) - オレンジ☆さん» コメントありがとうございます！更新を感謝されるなんて...神ですやん...しんぺい神ですやん...これからも面白くなるように頑張りますのでよろしくお願いします！ (2019年2月12日 9時) (
レス) id: 8069c66cf4 (このIDを非表示/違反報告)
オレンジ☆(プロフ) - 更新ありがとうございます！！グルさんかっこいいです！！ (2019年2月10日 0時) (レス) id: ea2cee480d (このIDを非表示/違反報告)
ゆりあ(プロフ) - ゆっくりみーさんさん» コメントありがとうございます！面白いと言っていただけるなんて嬉しいです！私も初のジャンルなので手探りでかいているのでお力になるかはわかりませんが、参考にしてもらって大丈夫です！一緒に頑張りましょう！ (2018年12月10日 23時) (レス) id: 8069c66cf4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっくりみーさん(プロフ) - すごく面白かったです………あの、もし宜しければ書き方などを参考にさせていただいてもよろしいでしょうか？私も同ジャンルで書いてるのですが、実況者モノの書き方がイマイチよくわかってなくて… (2018年12月9日 23時) (レス) id: e42952b1a0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりあ(プロフ) - サクラ@wrwrd！ syp.sha 推しさん» コメントありがとうございます！おや、後ろから邪悪なあのバリトンボイスが聞こえて...！？逃げて超逃げて！ (2018年12月4日 17時) (レス) id: 8069c66cf4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆりあ | 作成日時：2018年3月14日 20時
