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＿＿＿＿赤髪海賊団。エレジアを壊滅させる。
ある日の新聞の一面に書かれた文字を見て、ヤソップは新聞を見るのをやめた。
相変わらず、あの事件から船内の空気は重い。宴やらなんやら騒ぐのが好きな彼らの間には、ぎこちない会話と嘘くさい笑い声...一人の女の子がいないだけで酷く静かになった。
今も食堂は、カチャカチャと皿にスプーンが当たる音がよく聞こえる。
「...ウタを置いてきてよかったのかな」
誰かが呟いたその言葉が、響く。
場が凍り付いたように、音がなくなる。それは言ってはいけないというのが暗黙の了解の様なものだった。
「て、てめぇ...！お頭が間違ってたっていうのか！！」
「でもさっ...確かにそうだよな...」
「おいやめろよ」
誰かが言ったその言葉一つで、船員達の言えなかった心の声があふれ出す。
シャンクスを責めたいわけではない。ただ、自分たちの選択が不安なのだ。彼女が大切だったからこそ、不安なのだ。
だれも正解なんて分からなかった。
答えのない言い合いに、ベックマンは咥えていたタバコを灰皿に押し当てる。そろそろシャンクスが食堂に来る頃だ。その前にこのごたごたを終わらせないといけない。そう思っているよりも前に、口を開いた奴がいた。
『...うるせぇ。静かに飯も食えねぇのかお前らは』
食事中だったAが、わざとらしくテーブルを強く叩いて立ち上がる。
誰もがその殺気を含んだ目に言い返せず、また場は静かになった。
『...あの選択は間違ってない。あいつは赤髪海賊団の音楽家だ。あいつの歌声は世界を幸せにすんだろうが...!例えあの歌声で1つの島が壊滅したとしても、私たちだけはあの歌声を...ウタを信じないでどうする！あいつに恨まれたとしても、世界に悪党だと言われても、守り切るのが仲間だろ。それともなんだ？今更怖気づいたのか腰抜けどもめ...』
船員を見回して、まるで嘲笑するかのような笑みを浮かべるA。
霧が晴れるかのように、船員たちの不満な、不安げな表情が、空気が変わる。
Aの言葉に船員は思い出した。自分たちはなんのためにあの辛い選択をしたのか。それは紛れもなくウタのため。
説教じみて聞こえるこの言葉は、Aの最大級の元気づけであり、シャンクスを立てる言葉だ。
『いつまで辛気臭い面でいる。そんなんじゃウタに笑われるぞ』
その言葉に、外にいたシャンクスも久しぶりにいつもの笑顔が戻った。
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アップルパイ(プロフ) - めちゃくちゃ良い作品だった…(泣)神作品すぎるしゆりあさん天才すぎる…この作品に出会えてよかった…夢主も自分好みすぎて…最高の作品をありがとうございます…！！ (2月29日 13時) (
レス) @page43 id: c2bcbcc7a7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりあ(プロフ) - ななせさん» コメントありがとうございます！神作だなんて...!めちゃくちゃ嬉しいです！私もななせ様に出会えてうれしいです！ (2023年1月14日 19時) (レス) id: 029daaf82d (このIDを非表示/違反報告)
ななせ(プロフ) - なんで今までこんな神作に出会えなかったんだろう (2023年1月13日 22時) (レス) id: fd9fde8179 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりあ(プロフ) - crazyさん» コメントありがとうございます！何度も私のやる気を上げてくださって、最後の最後まで褒めちぎっていただいて...crazy様のことを女神というんです。崇めてます。番外編も作る予定ですので、よろしくお願いします！ (2022年10月9日 10時) (レス) id: 029daaf82d (このIDを非表示/違反報告)
ゆりあ(プロフ) - 美兎さん» コメントありがとうございます！美兎様、かつらが追い付かないほどの愛のコメントを頂き感謝でいっぱいです！もうきっと出家されてるんですよね。仏のようにこの作品を見守っていただきありがとうございました！ (2022年10月9日 9時) (レス) id: 029daaf82d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆりあ | 作成日時：2022年9月4日 19時
