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Side海人
殴られた頬は、ズキズキ
足の裏をこするアスファルトは、ザラザラ
俺を見る通行人の視線は、チラチラ
耳の聞こえるやつには聞こえない音のあふれる世界を、俺は必死で駆けずり回った。
―そのイヤホンを外せ！スマホから顔を上げろ！てめえら、その耳は飾り物か！？
ぶちまけたい言葉は全部、「助けてください！」の言葉に変えるしかなかった。
もし耳が聞こえたら、俺は絶対にそれを無駄にしたりしないのに。“普通の”声で、発音で、助けを求められたら。救急車を呼べたら。大切な人を、すぐに助けられるのに。
“聞こえる”やつらは、何にもわかってないんだ。当たり前の顔をして、その大事な耳を自分にとって気持ちのいい音を聞くことにばかり使う。その声を、口汚く罵ることばかりに使う。
そんなんだから、耳のいい元太がこんなことになるんだ。
俺の言葉も、言葉にならない思いも、一生懸命聴こうとしてくれる。困ってる人がいたら、いち早く気づいて気遣ってやれる。いつだって耳を澄ませていた優しい元太は、耳の悪いやつらばかりのこの世界に壊されたんじゃないか。
きっと元太の会社の人間はここには1人もいないのに、俺には通行人全員が敵に見えて仕方がなくなった。
海「…お、ねぁ、い。たす、け、え」
心は怒ってるのに、元太と話す時しか使わない喉はもう限界だった。最後の力を振り絞って、手の中のメモを通行人に押し付ける。
金髪の、チャラそうな兄ちゃんだった。俺のメモに目を走らせたその人は、すぐにスマホを耳に押し当てた。口の動きはやっぱり早くて、読み取れない。
少しすると、その人はスマホを耳から離した。俺の目を見て、両手を動かす。
『救急車呼びました。お家、案内してくれますか？』
金髪の兄ちゃんが使ったのは、俺の一番慣れている言語だった。やっと出会えた、両手が紡ぐ言葉。それが、温かく俺の中に響いた。
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雅 - ↓もしよろしければ書いていただけると嬉しいです。ご検討のほど宜しくお願い致します。 (2022年10月30日 21時) (
レス) id: 7d488f5410 (このIDを非表示/違反報告)
雅 - 赤が酷いトゥレットに苦しむお話。白目を剥いたり、身体が勝手に暴れたり、大きな声が出たり、意味のわからない声を出し続けたり、首振りが止まらず吐いたり。症状でストレスが溜まり、ストレスで症状が悪化する負のループ。友達も出来ず双子の黄だけが唯一の味方。 (2022年10月30日 21時) (レス) id: 7d488f5410 (このIDを非表示/違反報告)
こまち - そして貯めたお金で誕生日プレゼントを買おうとしていた。しかし何も知らない桃はその日も緑を叱る。そして翌日。プレゼントを買った緑はバイトを終え急いで帰ろうとし交通事故に遭う。病院に駆けつけた桃は冷たくなった緑と対面。全ての事実を知った桃は泣き崩れた。 (2022年10月26日 18時) (レス) id: e020254286 (このIDを非表示/違反報告)
こまち - 桃×緑(兄弟)のお話をお願いします。早くに親を亡くし2人で暮らす。弟の緑は最近夜遅くまで帰ってこず桃との関係はピリピリ。でも実は家計が苦しくても自分を養ってくれる桃のため学生の緑は複数のバイトを掛け持ち夜遅くまで働いていた。→ (2022年10月26日 18時) (レス) id: e020254286 (このIDを非表示/違反報告)
ぺえ(プロフ) - こんばんは！リクエスト失礼します🙇🏻♀️「やさしいひと」がすごく好きなので、同じ設定でまたお話書いていただきたいです！よろしくお願いします、おさと様のペースでこれからも更新頑張ってください、楽しみにしてます！ (2022年10月26日 0時) (レス) id: 8c7e5fe0be (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おさと | 作成日時：2022年10月16日 19時
