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閑「んぅー」
お気に入りのタオルでまた口元のよだれを拭いてやると、眉間に寄っていたしわの数が減る。体の痛みは減らないにしても、兄貴にとって気持ちいい環境を整えることはやっぱり大事なのかもしれない。
海「どう？気持ちいい？」
兄貴の機嫌がいくらか持ち直したタイミングで、途中になっていた足のマッサージを再開する。当たり前にリアクションはない。
知的障害の影響もあってもとからあんまり言葉は話せなかったけど、あの大発作以来意味のある単語らしいものは兄貴の口からほとんど聞けなくなった。そのことが、最近は必要以上に寂しく感じる。
海「…なあ、兄貴。何か言ってくんないと、俺どうしたらいいかわかんないんだけど。」
無茶だってわかってるのに、俺は無理やり兄貴の顔を覗き込んでしまった。ぼんやりとした目に、一瞬俺の顔が映り込む。
その時だった。
閑「っ…！」
兄貴の手足が、異常なまでにピンと突っ張る。見慣れてしまった不自然さに、俺はすぐに兄貴の顔を横向きにした。
それからほとんど間を置かずに、兄貴の体ががくがくと震え出した。てんかんの発作だ。もう毎日、それも1日で何回も発作に対処してるから、大体の対処法はわかる。
最近は発作のときに吐いてしまうことが増えたから、窒息しないように顔を横向きにするのを忘れちゃいけない。あとは……
落ち着いて発作の対処を頭の中でなぞり始めたとき、兄貴の背中が大きく波打った。
俺が袋をつかむより早く、兄貴はそのまま吐き出してしまった。枕元が汚れて、さっき持ってきたばかりのタオルもあっという間にまた洗濯が必要な状態になっていく。
俺は、黙ってそれを見ていることしかできなかった。
…いや、いつもならもっといろいろ考えて動けていたはず。それなのに、今日の俺はなんだかボーっとしていて、体に力が入らなかった。
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雅 - ↓もしよろしければ書いていただけると嬉しいです。ご検討のほど宜しくお願い致します。 (2022年10月30日 21時) (
レス) id: 7d488f5410 (このIDを非表示/違反報告)
雅 - 赤が酷いトゥレットに苦しむお話。白目を剥いたり、身体が勝手に暴れたり、大きな声が出たり、意味のわからない声を出し続けたり、首振りが止まらず吐いたり。症状でストレスが溜まり、ストレスで症状が悪化する負のループ。友達も出来ず双子の黄だけが唯一の味方。 (2022年10月30日 21時) (レス) id: 7d488f5410 (このIDを非表示/違反報告)
こまち - そして貯めたお金で誕生日プレゼントを買おうとしていた。しかし何も知らない桃はその日も緑を叱る。そして翌日。プレゼントを買った緑はバイトを終え急いで帰ろうとし交通事故に遭う。病院に駆けつけた桃は冷たくなった緑と対面。全ての事実を知った桃は泣き崩れた。 (2022年10月26日 18時) (レス) id: e020254286 (このIDを非表示/違反報告)
こまち - 桃×緑(兄弟)のお話をお願いします。早くに親を亡くし2人で暮らす。弟の緑は最近夜遅くまで帰ってこず桃との関係はピリピリ。でも実は家計が苦しくても自分を養ってくれる桃のため学生の緑は複数のバイトを掛け持ち夜遅くまで働いていた。→ (2022年10月26日 18時) (レス) id: e020254286 (このIDを非表示/違反報告)
ぺえ(プロフ) - こんばんは！リクエスト失礼します🙇🏻♀️「やさしいひと」がすごく好きなので、同じ設定でまたお話書いていただきたいです！よろしくお願いします、おさと様のペースでこれからも更新頑張ってください、楽しみにしてます！ (2022年10月26日 0時) (レス) id: 8c7e5fe0be (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おさと | 作成日時：2022年10月16日 19時
