続・タピオカ屋さんと彼氏のひかるくん (ページ20)

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「髪は仕方ないとして
身体はちゃんと拭きなさい！

あと、服着てね。」

ほーい、と
口を尖らせて、そのまま

ちゅっ

とした後
にんまりと満足そうに笑うひかる。

…まったく…と呆れていたら

「あつっ！！！」

熱くなっていたお鍋の蓋に
うっかり触ってしまった。

「Aどうした！？」

瞬間、ひかるはすぐにわたしの隣へきて

「赤くなってんじゃん！」

その間わずか0.01秒くらいの体感速度で
わたしの指を冷やしてくれる。

　

「ひかるの瞬発力すごいなぁ。」

「いやいや、感心してる場合じゃねーから！」

「こんなの大したことないって。
ほんのちょっとなのに
大袈裟にリアクションしてごめん。」

「は！？大したことある！」

「いや、ないない。よくあるもん。」

「つーか、大したことあるかないかは
俺が決めることだから！！！」

……いや、それはわたしが決めることだよ？

と、心の中で思いながら
ひかるの顔をまじまじと見ると

それはそれは真剣な顔で
「やべー水膨れになっちゃうかなー」
「お風呂で髪洗える？」
「痛くない？大丈夫？あぁーもー…」

と言いながら
わたしの指と顔を交互に見る。