『怪談3』 ページ13
「音はどんどん近付いてきてついに部屋の前まで来ちゃって、男はチビりそうになりながら息を潜めて音が通り過ぎるのを待ってたのね。もう死ぬ気で祈ってたもんで、そのおかげかは分かんないけど音は部屋の前から遠ざかっていったんだって」
「……ほっ…」
「男は廊下の様子を見ようと思って布団から出て襖を開けてね、廊下は月明かりが入っててある程度は見渡せたんだけど、どこにも人影も気配も無かったから男は安心しきって廊下に出たんだよね。
…出ちゃったんだよねぇ…。
その瞬間に脳に叫び声が響いたの。
――首を寄越せぇぇ!!首を寄越せぇぇぇぇ!!」
「!!」
「ダダダダダダダッ!!って凄い速さで何かが走って来てさ、男は急いで部屋に戻って襖を閉めたんだけど、もう完全にフラグ立っちゃってるから無駄だったんだよね。走って来た何かは部屋の前まで来て襖をバシィンッ!!って開け放ったの」
「――ッ!!」
明らかにAは怯えている。即席で作った怪談にしては上出来ではないか。ここまでリアクションがハッキリしてると話し甲斐があるというものだ。
ここまで話にのめり込んでくれていればこの後の反応も期待できる。
「……いやね、話せないことはないんだけどね…」
「?」
「………でも、結末を知りたいのなら覚悟を決めて。奴等はいつでも近くにいる」
「…え、奴等って…?」
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渚(プロフ) - 月花さん» 返信が遅れてしまいすみません。1でもコメントしたのですが、Azpainter2というPCソフトを使っています (2020年2月3日 20時) (レス) id: b81e412f98 (このIDを非表示/違反報告)
月花 - 絵上手いですね。どうやってらんですか? (2020年2月3日 19時) (レス) id: a919e6fca7 (このIDを非表示/違反報告)
渚(プロフ) - 森田菜々子さん» ご要望にお応え出来ず申し訳ございません…。今後ともよろしくお願いいたします。 (2018年9月4日 20時) (レス) id: d823623ddd (このIDを非表示/違反報告)
森田菜々子 - すいません;最新頑張って下さいね。 (2018年9月4日 20時) (レス) id: e772f145ae (このIDを非表示/違反報告)
渚(プロフ) - 森田菜々子さん» えっと、それは短編小説のリクエストでしょうか?それですと申し訳ないのですが、小説のリクエストは受け付けておりませんので…。 (2018年9月4日 18時) (レス) id: b81e412f98 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:渚 | 作成日時:2018年1月14日 17時