ホットミルク。（ar ×in） (ページ11)

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10杯目ページ11

伊「そろそろ帰らなきゃな、」

話が弾んで気づかなかったけど

時計は午後8時を指していた

有「そうだよね...」

伊「...大ちゃん寂しくなっちゃった？」

有「、ううん、大丈夫。

また明日ね、伊野ちゃん」

本当は寂しい、すっごく寂しい

今日知念たちに否定したけど

やっぱ俺、伊野ちゃんのこと大好きだわ

一目惚れ、そして俺の初恋

伊「んー、じゃあ大ちゃん、ちょっと携帯貸して？」

何だろうと不思議に思いながらも、

伊野ちゃんの手元にスマホを置いた

伊「大ちゃん、パスワードはつけなよ、？

今ちょっとびっくりした」

なんて言いつつ操作していく伊野ちゃん

指先めちゃ綺麗

女の子みたいな細くて綺麗な指

有「だってめんどくさかったんだもん。

またつけとくよ」

伊「必ず、だよ？はい、出来た

連絡先、俺の入れたからね。

また何かあったら連絡してよ、

勉強も相談もお任せあれ！」

伊野ちゃんの、連絡先...

眠っている猫の画像のアイコン

『けい』と書かれた名前

本当に伊野ちゃんなんだと実感した

有「伊野ちゃん、ありがとう！」

伊「そんな大ちゃんが喜んでくれるとは。

なんか俺も嬉しくなっちゃう～(笑)」

大学生なのにふざけちゃう伊野ちゃん

なんか高校生行けそー笑

その時、ﾋﾟﾛﾝｯと伊野ちゃんの携帯から通知音が聞こえた

伊「あ、俺帰らないと。ごめんね？」

有「ううん、遅くまでありがと！

また連絡するね、」

伊「分かった、待ってるよ

じゃあバイバイ」

そう言い残して自分の家に帰っていった

家に入るとこまで見届けたくて

伊野ちゃんちのみえる階段の窓を開けて様子を見た時

有「え、、」

伊野ちゃんちの前で

伊野ちゃんが誰かと話しているのが見えた

若くて伊野ちゃんと同じくらいの、、

同じ大学の人とか？

けど2人ともなんかいい感じの雰囲気で

付き合ってるのかな、とか思っちゃって

2人を見るのが辛くなり

窓も閉めずに急いで部屋へと戻った

よろしく！

と書かれたLINEスタンプを送ったトーク画面が

少しずつ濡れてゆく

有「なに、泣いてんだよ....

俺、滅茶だせぇじゃん...」

そう呟いた声は

一気に降り始めた雨の音に

一瞬でかき消されてしまった