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46-3 タケミチsaid ページ34

「…オレは九代目黒龍(ブラックドラゴン)とモメる前に」
「兄貴と話をつけたんだ」


マイキー君のお兄さん曰く、元々黒龍(ブラックドラゴン)はマイキー君に継いでほしく残したチームだそうだ。
"八代目"が今までの黒龍(ブラックドラゴン)を全て変えてしまったらしく、マイキー君のお兄さんはマイキー君の好きにしろと告げたとのこと。


黒龍(ブラックドラゴン)を腐らせたのは八代目総長…」
「つまり、それが黒川イザナか…!」


繋がっていく…とそう感じざるを得なかった。


「はーい、お茶入ったよー」


片手に人数分のお茶を乗せたトレーを持ち、部屋に入ってくるエマちゃん。
この時、一緒にA君も来たことに気づいていない。


「黒川イザナ…何者なんだ」


そう呟けば、その答えがエマちゃんから出てくる。


「…ウチのお兄ちゃん」


あまりの驚き発言にオレもマイキー君も言葉が出ず、ドラケン君に至っては「へ?」と返してる。


「だから、ウチのお兄ちゃんだよ、黒川イザナ」


「「「へ?」」」


「(エマちゃんのお兄ちゃん…マイキー君…?)」


オレとドラケン君はマイキー君を、マイキー君は自身を指さして三人そろって訳が分からなかった。


「マイキーの事じゃねぇよ」
「黒川イザナは、マイキー君の異母兄弟にあたる」


漸くA君がいることにオレは気づいたが、A君はどこか複雑そうな表情をしていた。


「ちょっと―!!マイキーには何度も話したよ!」
「エマの旧姓"黒川"でそっちにもお兄ちゃんがいるって!」


「…え?そうだっけ?」


覚えてなさそうなマイキー君をジト目で見るドラケン君。


「エマちゃんの兄貴って事はマイキー君とも…兄弟!?」
「(衝撃すぎる…)」


「もー、全然人の話聞−てなーい」


「あ!思い出した」


「「嘘つけ」」

そんなやりとりを横目にオレはエマちゃんに聞きたい事があった。


「あのっ…」
「エマちゃん?」


「ん?」


「その…お兄さん…」
「"黒川イザナ"について、なんか覚えてる事ある?」


「……さすがにないかなー」
「エマ、3歳までしか一緒にいなかったし」


3歳までしかいないなら顔まで覚えてないのも頷ける。
もしかしたらと思ったけど、有力な情報は得られそうもない。


「……あっ、でも」
「真兄とAと仲良かったみたいだよ」


「ね、A」


視線がA君に集まる。


「え?なんで真一郎君とAと黒川イザナが?」

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作者名:倖那 | 作成日時:2021年10月21日 20時

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