171話 ページ21
「何があったのだ？」
ムーディがコツコツと義足を鳴らしながらハリーに近づいた。
ハリーが右手を庇っていることに気づくと、その義眼がギョロ、とハリーを見る。
「大丈夫か？痛むか？」
「……いえ、それほど」
実際腕は痛かったけど、額の傷はもうあのとき程痛くはなかった。
『ハリーを横にしてくれるんじゃないの？休息が必要だって言ったのに──』
「さあ、ハリー……一体何が起こったのか、わしは正確に知っておきたい」
Aの言葉を無視して、ムーディはハリーに詰め寄った。
「……優勝杯は
「それで、どんなだった？」
「何がです……？」
「闇の帝王だ……!どう感じた？間近で見て──」
どう感じた──？
どうも何もない、ただ恐ろしかった。あの連中はセドリックを殺して、僕は決闘をした。
ハリーがその時のことを息を詰まらせながら話している最中、ムーディは急に苦しみ始めた。
焦った様子で自分の携帯用酒瓶から飲み物を飲もうとしたけど、中身は無い。
中身が無いと分かると、更に焦ったように棚を漁り始めた。
「──他の連中はどうした？墓場には……誰がいた」
墓場──そう、飛ばされた先はヴォルデモートの父親の墓場だった。
墓場には──……
「──………僕、墓場にいたなんて一言も話しませんでした」
冷たい汗と嫌な予感に、咄嗟にAをムーディから隠すように立った。
そして気づいた。ダンブルドアに話すべきだった。あの時、すぐに話すべきだった。
ホグワーツに死喰い人がいる、そいつが僕に最後までやり遂げさせたんだ、と。
「A、戻ろう──ダンブルドアの所に」
『ハリー……？』
「簡単ではなかったぞ、ハリー。怪しまれずに、お前が課題を成し遂げるように誘導するのはな」
ハリーが振り返ってAに言った時、棚から瓶を漁っていたムーディが突如、そう言った。
「第二の課題……しくじるのではないかと俺が最も恐れていた時だ。お前が卵の謎を解けないでいたことを、俺は知っていた。そこで、お前にヒントをやらねばならなかった」
「もらわなかった。セドリックにヒントをもらったんだ」
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黒猫_Kurone - 2人の仲がいいことがわかるイラストでめちゃ好き…。番外編も面白くて、わくわくしながら読んでます！作者さん、素敵な作品とイラストを提供していただきありがとうございます！！ (6月17日 15時) (
レス) @page37 id: 02580b15cb (このIDを非表示/違反報告)
黒猫_Kurone - ダンスパーティーで、フレッドの活躍や、主人公ちゃんがハリーの目の色に合わせて、ドレスを選んだというシーンとかめちゃ好きです！閑話のハリーと主人公ちゃんのイラストで、ハリーかっこよすぎて惚れるし、主人公ちゃん、天使…めちゃかわいい…(チーン (6月17日 13時) (レス) @page37 id: 02580b15cb (このIDを非表示/違反報告)
Uo(プロフ) - ダイアナさん» コメントありがとうございます❕セドリックの最期は本当に切ないですよね😖 (6月5日 0時) (レス) id: d9295642a6 (このIDを非表示/違反報告)
ダイアナ(プロフ) - セドリックｳｳｳｳｳｳｳ (2023年3月3日 6時) (レス) @page30 id: 43545663d6 (このIDを非表示/違反報告)
Uo(プロフ) - みのみのさん» コメントありがとうございます❕私も、この炎のゴブレットがハリー・ポッター作品の分岐点のようなお話だと思っているので、とても嬉しいです!!イラストを公開するのが何気に一番緊張するので、ドンピシャと言っていただけると本当に安心します😖 (2022年9月19日 21時) (レス) id: 6bc61cb134 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とま | 作成日時：2022年9月15日 17時
