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男子校なのにモテ期がきてしまった! ページ4

唇の感触と舜の匂い
すぐ近くに、舜の顔があった。
それだけで、心臓の鼓動が大きく音を立てる。
気付かれまいと舜の胸を力強く押した。


「っ…にすんだよ!!」

「本気を見せただけだよ、伝わった?」

俺の心を掴むような、そんな瞳で俺を見る舜。
駄目だ、駄目だ、このままこの空間に居ると、空気に呑まれてしまう。

「お断りだ…、男となんて冗談じゃない」

震える声、舜の表情は見えなかったけど、多分気付いてた。
俺はその場から逃げるように走り出した。



「あー!やっと戻って来た!」

「うげっ」

教室に戻った途端、1人の男が俺に近づいてくる。
舜の事もあり、俺は敵対心剥き出しでそいつから距離を取る

「あはは!!何もしねぇよ!!」

やたらと声がデカいな、しかも金髪…

「不良かてめぇ!!」

拳を作り、俺は強いんだぞと見栄を張る。
事実弱いからこんなにもへっぴり腰なのだけど。
そんな俺を見てこの不良は大声で笑った。

「あはは!!はは!この髪でしょ?カッコイイから染めてんの!俺は至って真面目な男子高校生だぜ!」

「お、おう…そ、そうか、ならい」

「俺!十神忍って名前なんだけど!友達になって欲しくて!!」

「俺とか…?」

「そう!!駄目か!?」

凄い勢いと声量に俺は完全に萎縮していた。
こんなに元気な男は今までで1度も見た事が無い。
それに、俺と友達に…

「べ、別になってやってもいいけど…」

内心とてつもなく、嬉しかった。
それを表に出すまいと顔を背けながら答えたのだが

「マジで!!おっしゃあ!!」

そんな俺を気にもとめず肩に回された手に俺は咄嗟に距離を取る。

「んな警戒しなくても大丈夫だって!!俺は彼奴らみたいに飢えてないから!!」

それは、女に満足しているという事か?
そんな奴と俺は友人になるのか?


これはチャンスだ!!!ワンチャン女の子を紹介してくれるかもしれない!!

「よろしく!えーっと十神!!」

「忍でいいぜ、よろしくな!友人!!」

かくして、俺に友達が出来たのだ。



色々あった1日だった、疲れ果てない方が可笑しい
とぼとぼと帰路を歩きながら舜の事を考える。

随分と大胆になったもんだ、昔なんてよく泣いていたのに、帰ったら母さんに報告だな。

いつもの道に出て曲がり角を曲がる、そこにあるのは俺の家。
勿論一本道だから道に迷うことなど無い。

けど、その場にあったのは


立派な空き地だった。

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作者名:yuno | 作成日時:2018年12月31日 11時

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