【まふまふ】そくばくおうじ 。

5:へんなかおのおうじ ページ6

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皆の、興味の目。

そりゃそうだろう、あの王子がこうして誰かとペアになるなんて滅多に、いやもしかしたら全くないことなのかもしれない。





ペアになってくれたのは言いものの、


目の前にいる王子は
私と目を合わせようとせず、俯いて教科書をみてる。








…………教えてあげたい。


教科書、反対です。と。









｢習ってきたこの物語のあらすじを、ペアの人に教えてあげてくださいね。｣




先生がそう言うと、
先生の方を見ようとした相川くんとバチッと目が合う。


……うーん、なんだろうこの空気。


何か喋らなきゃいけないような、気まずいような。








｢……へへ、｣






困った私は、｢とりあえず笑っとく｣という戦法を使った。

それが通じたのかどうかわからないけど、
さっきよりは相川くんの物腰が柔らかくなっているような気がする。







｢じゃあ、私から行くね。｣






私は、少ない引き出しをフル活用して、
下手くそな英語を披露した。

どうかな？ なんて相川くんの方を見ると、




なんとも言えないような、変な顔をしていた。









｢……？｣

｢…｣

｢じゃあ次は、真冬くんの番。どうぞ！｣









そう言うと、咳払いをして

教科書をぐっと握りしめた相川くん。






緊張してるのかな。
……なんてわ学園の王子なんだから、こんな場面慣れてないわけないか。









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