【まふまふ】そくばくおうじ 。

12:よびだされたおうじ ページ13

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まふくんがなかなか離してくれなくて困っていると、まふくんのスマートフォンが震えた。


まふくんは、｢ちょっとまってて｣と

私を抱きしめたたまま電話に出る。






｢あ？ ……はい｣






まふくん、本当に違う人の前だと態度がガラッと変わる。
電話に出たまふくんはまさにクールな男の子だ。







｢わかりました。じゃあ。｣


まふくんは、そう言って電話を着ると
乱暴にスマートフォンをポケットにしまった。





｢あの、まふく、｣

｢…………ﾁｯ､｣

｢え、ちょ舌打ち!?｣

｢あの人たち、Aちゃんと一緒に居るのにぼくのこと呼びやがった。まじ最悪。｣





まふくんが｢あの人たち｣って呼ぶのは
だいたいほかの王子達のことだ。

ってことは王子達に呼び出されたってこと？







｢今から？｣

｢うん。行かなきゃ……行きたくないなー。｣

｢急用だよ、多分。｣




呼び出すってことは、よっぽどの事だ。
本当は行って欲しくないけど…
しょうがないよね。






｢ぼく、Aちゃんが行かないでって言ったら行かないのになー。｣

｢…………行って欲しくないけど、行かなきゃダメ。いってらっしゃい！｣

｢…はーい。｣








まふくんは、トボトボと
こちらを何度か振り返りながら屋上をでた。



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