◇に◇は◇が◇ ページ7
『失礼します!!降谷さんはいらっしゃいますか!』
「あぁ、お疲れ様です岡本さん。降谷さんなら先程仮眠室に籠ると出ていかれました」
『くっそ、やられた!!』
あれから暫く経って、諸伏くんとは時折会うものの、全くと言って良いほど降谷くんーーと呼べる雰囲気ではなく降谷さんと呼んでいるがーーには会わない。
否、会わないようにしているのだ、向こうが。
領収書や請求申請は来る。だけど、いつも私が居ない時にデスクの上にそっと置かれているのだ。実に腹ただしい。
朝出勤したら、とか、昼休憩から戻ったら。とかちょっと席を外した隙になんて事もあって、何だ、カメラでも仕掛けられているのかと疑うレベル。
ちなみにどうやって公安属だと知ったかと言うと、諸伏くんを誘導尋問して行ったらひっかかってくれた訳だ。そしていつの間にかこうして駆け込んでも誰にも怒られる事が無くなった。
「あの、また何かご迷惑を?」
『え、あ、いえ、風見さんが気にされる事は何も...?』
降谷さんと呼ばざるを得なくなったのは、完全にこの部屋に居る捜査官達が彼に対して敬語、さん付けで接するから。風見さんだって歳上なのに、あれ、私にも敬語使ってるじゃんか。
『あ、あの私は風見さんより歳下なので、そんなかしこまらないでください』
「いえ、岡本さんには降谷さんがお世話になってますし、大切なご友人だと聞いておりますので」
『え』
何だそれ、初耳すぎる。大切な友人?都合の良い下僕ではなくて?
「とても優秀な事務員だと聞いてますよ、貴方のお陰で多少の無茶が出来る、と」
『風見さん、それちょっと多分違います』
?と首を傾げるこの人も優秀な捜査官だと聞いているけど、天然なのか、降谷教なのか、多分どっちもか。
とりあえず仮眠室に向かおう、と礼をして退室する。私、この件でいい加減にしろって3回心の中で呟いたから、3本たかるか。
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MEGUMI(プロフ) - 応援してます!! (2019年11月8日 17時) (レス) id: 3874b072b8 (このIDを非表示/違反報告)
ユナ(プロフ) - MEGUMIさん» コメントありがとうございます!!自分のテンション上げて書いていきます!← また良かったらお付き合いください〜! (2019年11月8日 15時) (レス) id: 5a59395d41 (このIDを非表示/違反報告)
MEGUMI(プロフ) - 全て読みました!めっちゃ面白い!!!早く続きが読みたいなぁ…(笑) (2019年11月7日 15時) (レス) id: 3874b072b8 (このIDを非表示/違反報告)
ユナ(プロフ) - sachocoさん» コメントありがとうございます!!勢いだけで詰めが甘くてすいませんと思ってたのでコメントに凄く励まされました(´TωT`)今後もポツポツ更新頑張ります!宜しければお付き合い下さいませ! (2019年11月4日 18時) (レス) id: 5a59395d41 (このIDを非表示/違反報告)
sachoco(プロフ) - はじめまして!めちゃくちゃ面白くて、一気に読んでしまいました(^o^)今後の展開もとても楽しみにしています!素敵な作品をありがとうございます。 (2019年11月4日 1時) (レス) id: 6ffe0b9ea7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ユナ | 作成日時:2019年11月1日 3時